執筆:当間
ハイドン(その1)

<ハイドンに興味はありませんか?>


フランツ・ヨーゼフ・ハイドン Franz Joseph Haydn(1732-1809) の音楽をよく聴かれますか?
クラシック好きな人でもよく知られた名前の程には余り聴く機会のない作曲家の一人ではないでしょうか。
でも時々は聴いてみたくなるんですね。この作曲家の作品は。
これからしばらくこの作曲家の人と作品を紹介していきたいと思います。
そのきっかけは今度演奏する曲目がこの作曲家の代表作であるオラトリオ「四季」だからですね。
合唱団員に「ハイドン知ってる?」と聞いたんです。意外でしたね、名前は知っているけれど曲は知らないと言うんです。
以前にこの「四季」を演奏したのが今から7年前。「そうか、代替わりしているんだ」とはちょっとショックな反応でした。「ハイドンって、イタズラ好きでユーモアのあるエピソードがいくつかあるんだけど、知ってる」って再び聞いてみると、これも知らないと言うんです。私など耳にタコができるほど聞かされたものでしたが。
と、いうわけで「四季」の解説も含めてハイドンの紹介をしてみます。
よろしければおつきあい下さい。

紹介する項目は次のようにしたいと思います。

●その容姿
●幾つかのイタズラのエピソード
●悪妻について
●名声について
●首なし遺体の怪
そして「四季」の解説と聴き所です。

それでは先ず最初にハイドンの容姿からいきましょうか。

 

同時代のある人の人物評が残っています。それによると「目と鼻に非凡なものを認める。額も立派だ。しかし口には俗物的なものがある」ということらしいです。
上の絵(1794年3月20日に描いた鉛筆素描画)を見て皆さんもそう思いますか?
身なりはいつもきれいさっぱりとしていたそうです。
小柄な身体、そしてあぱたの多いその顔にはいつもかつらが深くかぶせられていた、との報告もあるんです。

「パパ・ハイドン」と町の人々から慕われていた愛すべき作曲家。それがハイドンでした。
そして彼の葬儀が執り行われたとき、演奏されたのはあのモーツァルトの「レクイエム」だったそうです。

「ハイドンに興味はありませんか?」の解説を終わります。