10月22日 10月17日 その2


この間の続きである(まさか2回に渡るとは思わんかった‥‥)。

あたりをうろついても、何もないので時間がなかなか経たない。
そこで気づいたのは、志学館の中に図書館があるということであった。
早速図書館へ向かう。全部チェックしてたらさすがに時間がないので、音楽、宗教、歴史の所だけチェックすることにする。

音楽、歴史はそこそこ。普通の図書館だ。
でも京都の公立図書館は見習って欲しいくらいの品揃えではあった。
宗教のコーナー。おおっ、キリシタン関係の本がいっぱい!いいぞ〜、あれもこれも読みてぇぇ・・・。そこで気づいた。

「しまったぁぁ!借りれねぇぇぇ!!
 借りても返せねぇぇぇ‥‥」

見るんじゃなかった、と後悔したのであった(和歌山にはそうそう行けねぇよなぁ‥‥)。

そうこうするうちに開場時間となった。とっとと入ってど真ん中の通路よりの席に座る。
そして演奏会は始まった。徹夜のボケ頭には何でも面白い。
例えば、アルトが「まいばん、まいば〜ん」と繰り返して歌ってるのだけで吹き出しそうになる。低声部にはありがちな繰り返しなのだが。
妙に存在感のある「譜めくり」(シュッツ合唱団のA氏がやっていた)もおもろかった。指揮者とピアニストが礼をしている時固まったり、譜めくりの動作が妙に緩慢だったり、アカペラの時出てきたり、と色々やってくれた。
しかし楽しいのは、その存在感だ。一番ステージ上で目立たないハズなのに、何故か「いるぞ〜」という感じがしてならない。恐るべしA氏。

もちろんそんな所ばっか見ていたわけではない。演奏もちゃんと聞いていた。
率直な感想としては、和歌山バッハコール、随分上手になったなぁとまず思った(偉そうに!>私)。林光の曲などはとてもうまいと思った。
テノールの顔が全然あがってなかったり、女声の声量が物足りなかったりと、色々気になることもあったが、入場料1500円に見合った演奏を聴かしていただいたと思う(やっぱ偉そうだぞ>私)。

私が大変気に入ったのは、ベースの一人の方の歌っているときの表情だった。とにかく嬉しそう。あの顔を見るだけで和歌山に来て良かったと思ったものだ(「永訣の朝」の時はとても悲しそうで良かった)。

入場料1500円に見合っていた、と書いたが、実は考えるところもある。京都から往復6時間以上、交通費も4000円近く、この時間とお金も考えねばならんのではないか。これを思うと、ちょっと考えてしまう。考えてしまうということは、見合ってると思ってない、ということだろう。演奏する側はこういうことを考えさせないくらいの演奏をするべきなんだろうと思う。自分たちの演奏会にも当然言えることだ。頑張ろう。

さて、演奏会も終わり、帰りはAちゃん(譜めくりとは別人)の車に乗せてもらって京都まで帰ることとなった。
車はパワーウインドウが付いてないタイプで高速の料金所のたびに一生懸命回して窓を開けるAちゃんの姿が、けなげかつ可笑しかった。

私は助手席に座った、ので寝ちゃいけないと思う。そうすると寝てしまうのだ。う〜む、なんて勝手な。こんな時の眠り防止は、やはり不毛な話題だ。
行きに考えた「山本山本山店」の話をする。そこの店に山本という社員がいたら名刺が大変、という話になる。う〜ん不毛だ。グッド。

他にも和歌山の風景は横長、だからラブホテルも2階建てで横長、とか看板に「○○まで16km」と平気で書いてあるのに笑ったり、と何でもない会話ばかりであった。何でもない会話っていいなぁ、力抜けて。

横長の風景も、大阪・京都に近づくにつれ縦長となっていく。
京都に着いて、四条河原町で降ろしてもらった。ありがとうAちゃん。
駸々堂書店に寄った。パンクスっぽい格好の兄ちゃんが「動物占い」の本を読んでいる。なんだかホノボノとしてしまった。彼も「オレって虎だぜ」とか思ってるのだろうか。ちなみに私はこじかだ。

本屋を出たらまっすぐ家に帰った。家に着いたらすぐに寝た。今度はすぐ寝れた。おやすみなさい。

それにしても、ある一日というのを事細かに書くとこうなるのか、と驚いている。「バイト行って、帰って寝た」だけで済む日もあるというのに。つくづく人生って不思議だなぁ、と思うのであった。

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