旅のお話その5〜夜の外出は控えましょう〜


竹内もです。連載5回目、今回かなり情けないです。

佐世保から平戸まで約40km。
全部歩けるわきゃないので途中の公園か駅で野宿するつもりでした。
佐世保駅の近くは野宿に最適な(?)公園もあり、
「国道沿いに歩いとったら、こんな所なんぼでもあるやろ。」
と思っていたものです。

・・・あるわけありません。
市街地からちょっと離れれば、どんどん寂しくなっていく一方です。
そして夜の暗さは、大阪や京都の比ではありません。
増してや台風の通り過ぎた後、蒸し暑さこの上無しでした。

松浦鉄道の近くは歩いているハズなのですが、暗くてどこに駅があるのかもわかりません。
私はどんどん心細くなってきました。
ヤマザキデイリーストアがあるたびに(この夜行道中コンビニはこればっかだった)、
涼みがてら入り地図を確認してまた歩き出す、といったことを繰り返しました。

松浦鉄道は見あたらないし、道中は寂しくなっていく一方。
時々、私をみかけたタクシーが減速するのが、よけい寂しい気分にさせてくれます。

国道沿いのとあるバス停で、もうここでええから寝よか、とベンチに腰を下ろしました。
しかし妙な雰囲気があたりを包んでいました。
気持ち悪いので、数十メートル先まで行ってみると、そこにあったのは

斎場

でした。(しかもお通夜中)

もう気分はどん底です。怖くて怖くて仕方ありませんでした。
結局歩き続けるしかありませんでした。

歩き始めて2時間、約10km歩いた所にあった大きめのヤマザキデイリーストアの駐車場にへたり込んでしまいました。ヤマザキデイリーストアへたり込んだコンビニ

1時間ほどそこにへたり込んで、軽く腹ごしらえもしました。店員の見る目が気になってきたので、再び歩き出しました。もう夜中の3時です。
休んだおかげで、体力気力共に少しだけ回復しました。

しかしいい加減寝る所を探さないと体が持ちません。けれど辺りには、田んぼが広がり野宿できそうな所はありません。トボトボと歩き続けました。
すると珍しく、ファミリーマートが見えてきました。近くにはバス停もあります。
「よし、場所を確認してなんとしても松浦鉄道の駅を探すべ!」
と中に入りました。
地図を立ち読みし、現在地に近い駅を探します。しかし駅はよくわからなかったので松浦鉄道の位置だけ確認し、そちらに向かってみることにしました。

するとすぐ近くに、あったあった松浦鉄道が!
ホントに国道のすぐ近くを通っていたのです。暗いっちゅうのはホンマ恐ろしい・・・。
線路だけでなく、駅もすぐ見つかりました。本山駅

本山駅。
無人駅で静かで人気もありません。
時刻は3時30分。
私は異様な熱を持った足を感じながら、ベンチに横になったのでした。
おやすみなさい・・・。

続く。(ホンマに情けないなぁ・・・)

お世話になった本山駅

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