Jesu,meine Freude
「Jesu,meine Freude」。日本語で「イエスよ、我が喜び」。
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲のモテット(第三番とかいわれるのは日本だけかな?)。BWV227。この曲とは不思議な縁がある。
大学の合唱団に入ってすぐの時、先輩たちが練習していたのはこの曲だった。
当時、私はバッハのことなど名前しか知らず、勝手に器楽やオルガンのイメージを持っていたため、合唱の曲があることを知って驚いた記憶がある。五曲目のBassの‘Tobe’のメリスマや、二曲目のコーラスのリズムを聞いて、かっこええなぁ〜、と思い、この曲はいつか歌いたい曲の上位にランクインされた。
シュッツ合唱団に初めて見学に行った時も、先輩団員のみなさんが練習していたのはこの曲だった。
当間先生が三曲目のコラールで、「もっとサタンみたいな声出してよ〜」と言っていたのを覚えている。シュッツ合唱団でのハーモニーを聞いて、この曲の歌いたいランクはさらにアップした。
そして、ついにこの曲を歌う時がやってきた。モンテヴェルディ合唱団で。嬉しくて西京区文化会館ウエスティ(だったかな?)で跳ね回ったものだ。
初めての Jesu,meine Freude は、なんかよくわからんうちに終わってしまった。
とりあえずすごい曲で、歌うのも大変、でもますます好きになって何度も歌いたいと思うようになった。その後シュッツ合唱団でも、「バッハモテット全曲演奏会」や「ドイツ演奏旅行」でこの曲を歌った。バッハのいたドイツで歌わしてもらえた事は一生忘れない。
そしてまた、モンテヴェルディ合唱団で Jesu,meine Freude を演奏することとなった。
この曲はやる度に楽しくなっていき、それ以上に恐ろしくもなってくる。はたしてこの曲を、自分の満足いくように歌える日はやってくるのだろうか?
しかし私にバッハと合唱とシュッツ合唱団の魅力を、最初に教えてくれたこの曲に何度も立ち向かえることも、私の喜びなのである。
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