耳
私は耳が悪い。
と言っても、聴力が悪いわけではない。耳の内部の皮膚が悪い、と言うか弱いのだ。
そのため大変耳垢がたまりやすく、しかもその耳垢は医者に行かないとうまくとれないのだ(自分で取ろうとすると内部を痛めてしまう)。今も2〜3週間に一度は耳鼻科に行っている。耳垢がたまると耳の穴がふさがれるため聴力もおちてくる。こうなると歌い手としては大変である。
まずアンサンブルがしづらい。聞こえづらいと当然あわせにくいし、耳垢が詰まっている状態とそうでない状況とでは聞こえ方も変わってくる。
そして何より声が出しづらいのだ。耳と喉なので一見関係なさそうだが、厳然たる事実、ムチャクチャ歌いにくい。高音が特に出しづらいのだ。元々高音が苦手なため、発声が間違ってるのか、と悩み始めどんどん自分の首を絞めていく。
そしていったん耳垢がとれると霧が晴れたように声が出しやすくなる。不思議なものだ。耳は大切だ。耳が無くなれば音楽を聴くことも、する事も難しくなる(完璧に出来なくなる訳ではないと思う)。鳥の声も聞けなくなる。
音楽も鳥の声も聞けない世界・・。はたしてどんな世界なのだろうか。世界に対する認識は、どのように変わるのだろうか。
耳の治療をうける時、いつも考えてしまうのである。
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