'96/12/30

仕事納め・・・いよいよ


先日(26日)の薬大混声の定期演奏会で今年の私の指揮するスケジュールは全て終了しました。
「エヴァ」の定演も感想を書きましたので、薬大についても少し感想を書いておきましょう。
薬大での私は「音楽アドバイザー」という役目を務めています。他の大学では「技術顧問」という役なのですが、薬大では音楽上の相談役といったところに身を置いています。
もうこの役を引き受けてから随分年が経ちました。
今年はその中でもレベルの高い演奏の年となったのではないでしょうか。
女声の響き、ハーモニーはよく整っていましたね。当日の出来は良かったですね。
しかし定演前日の練習にですねあの響きを聴いたのは。
何事があったのかと思うほどの普段との違いでした。
しかし、原因が何であれ、当日にあのような響きを出せたことは嬉しい限りです。
これが来年に引き継がれるよう願うばかりです。

男声の少なさはどこの大学でも同じかもしれませんが、薬大は毎年この問題に悩まされています。
でもよくがんばりました。声のハリや大きさはあの人数にしてはなかなかの迫力でした。
では順番に感想を。
第一ステージ。アンサンブルの乱れが目立ったのが気になったのですが、それぞれが積極的に音楽している様子も判り、好感が持てました。第二ステージ。私のステージですね。本番では感情も込められよく出来ていたと思います。女声の高音も少しは聞けるようになっていたかな。難しいですね、ソプラノやテナーの高い音は。
第三ステージ、企画ステージの難しさと楽しさは一人一人の個性と全体の調和にあります。練習量をたっぷり取ることと、一人一人の持てる限りの個性の輝きをどう舞台に反映させるか、また舞台での機転が大切ですね。
第四ステージでナレーションをつけたのは良かったですね。しかし、音楽が少し古いかな?言葉(台詞)の印象の方が勝ってしまったように思います。しかしこれは演奏の問題ではないでしょう。
作品のテーマを真っ直ぐに受け止め、感情移入しながら歌った合唱団員には好感を持てましたよ。
ピアノ伴奏は私のステージを除いて学生が務めました。
リハーサルの悪条件にもめげずよくやったと思います。恐かったでしょうね。不安だったでしょうね。御苦労様でした。

さあ、来年への定演に向かってスタートが切られました。来年ももっと良いステージとなるようがんばりましょうね。

さて、次は今年の大阪コレギウム・ムジクムについて
合唱団のフィナーレは22日の「クリスマス・オラトリオ」。アウローラ・ムジカーレとアンサンブル・シュッツは24日のフェニックス・ホールでの演奏会が最後でした。
今年も沢山の演奏会を行いましたね。
合唱団のメンバーとも話をしたのですが、今年は合唱団にとって転換期ともいえる年で、いくつかの大きな出来事がありました。

いくつかあげてみましょう。

その他、来年のシューベルト生誕200年記念演奏会がいずみホール主催で決まり、また今年は演奏会の助成が増えたことも嬉しいニュースでした。

こうしたことを励みとして来年に向かって更なる飛躍をしたいと思っています。
また、アンサンブル・シュッツが近年非常に充実した演奏をしているとの多くのご意見を頂きました。
これからはアンサンブル・シュッツをメインとしたプログラムが組めるよう計画を立てていければと思っています。
バロックから現代までレパートリーを広げているのですが、アンサンブル・シュッツでは来年、近代の室内楽を演奏していく予定にしています。
新しいアンサンブルの魅力を楽しんで頂けるのではないかと思います。

さあ、今年はすべての演奏会が終わりました。
私は今2週間の休暇を頂き、年末・年始をスキーのため大阪を離れています。
頭をリフレッシュして来年に臨もうと思います。
スキー場からもこのページのアップデートはするつもりです。
よろしかったらまた訪れてください。