No.324 '00/9/16

ルーベンスをご覧あれ


先日、久しぶりにバロックの「力強さ・うねり」を体験してきました。
バロック音楽を演奏するものにとってバロック絵画は必見です。
そのバロック絵画といえば・・・・・・それはもう「ルーベンス」です。

その「ルーベンス」の画が京都に来ています。
それもほとんどが日本初公開のものばかり。そしてその中には、門外不出とされていて今回修復を終えたばかりの傑作、「ボレアスとオレイテュイア」が含まれていました。
堪能しました。
いや、感動したといったほうがいいですね。
改めて、バロックの流動感にため息をついたひとときでした。

「ルーベンス」とその時代展」京都市美術館。
8月29日から10月22日まで開催しています。
今回はウィーン美術大学絵画館所蔵の主要なコレクションです。
お勧めです。是非お出かけ下さい。

行ったのは平日の木曜日。それにしては人がかなり多かったです。
しかし、館内の雰囲気や画の並べ方も良かったせいかとても充実の時間を過ごしました。
画をみているうちにヴィヴァルディの音楽が頭の中で鳴るんです。それもオペラのアリアです。(彼のアリアは起伏に富み、劇的なものが多いですね。残念ながら演奏される機会が少ないですが)
バッハの音楽も鳴り出したのですが、これは「ロ短調ミサ」からグローリアでした。
次から次へとフレーズが出てくるんです。
それはそれは楽しかったです。
肉感的で立体的です。
流動感がうねりを持って押し寄せます。また色彩も豊富で豊潤の世界が展開されています。

もう一度出かけてみようと思っています。
なかなか時間が取れないのですが、なんとしても行こうと思っています。
17世紀の絵画に興味のあるかたは是非ともご覧になられたらいいと思います。
バロック絵画の巨匠「ルーベンスをご覧あれ」です。

No.324 '00/9/16「ルーベンスをご覧あれ」終わり