No.336 '00/11/09

東京公演報告


演奏が終わったときの怒濤のような拍手が脳裏によみがえっています。
大きな拍手でした。
立ち上がらんばかりの熱烈な拍手。
皆さん笑顔で、そして驚きの表情を隠さない、歓迎の拍手だったと思います。

25周年を記念とする演奏会。そのメインの一つである東京公演が終わりました。
室内合唱団を「核」としてOCM合唱団全員での出演でした。
大阪公演から日数も経たないスケジュールでの演奏会、演奏の中身も一変しています。

団員の努力の様子をいろいろ書き記したいこともあるのですが、みんな楽しんで練習していましたので、はた目には大変そうに見えてもそれほど苦にはなっていなかったと思います。
全二時間を必要とする曲です。
構成が変わればそれ以上の演奏時間にもなるという曲でもあります。
どの楽章をとっても面白く、かつ深刻な問題を含んでいます。(これが引きつける魅力です)

「歌垣」での演奏が始まってからのしばらく、客席はどかこ冷ややか。
ちょっと気がかりにもなりながら演奏を続けます。
なかなか反応が返ってきません。(これはどうなっているんだ!と、私)
曲中メインの客席での歌垣も客の表情が変わらず。(う〜ん、こりゃだめだ)
しかし、その後半での指揮で少しお客さんが「動いた!」と感じます。(これ説明がつかないですね。でも空気が動いたと感じたんです)

続いて第二部の突入。(第一部との間に休憩を取れば、との意見もあったのですが退出時間が決まっています。できなかったんですね)
お客さんの顔はまだ変わらず。
でも最初のような<冷ややかさ>は全然感じませんでした。でもまだ<乗らないなぁ>という感じ。
「万歳」でも今一つ、しかし、最後には阿部、長井コンビに笑いと拍手が起こりました。
これで少し<乗り>が変わるかな、と思ったのですが・・・・・・・。でもまだ足りない。

休憩の時、皆と目があって
私「うまくいっていると思うんだが・・・・。よく判らんね」
皆「喜んでくれてないんだろうか?」
私「でも、いい空気になってきたんじゃない」
皆「そうは思うんですが・・・・・・・・」

第三部はもう音楽の世界。
世界に浸るしかありません。
会場の音響に耳をやり、「死」の世界に入ります。後半のお経とグレゴリオ聖歌ははまります。
曲が進むごとにこの曲の<凄さ>に我ながら感激。柴田先生、凄いですね。

終わった時のことは、この始めに書きました。
ほんとに凄い拍手でした。身を乗り出して拍手をしていただいている方もあって、それを見て、成功したんだ、喜んでいただいたんだ、とはじめて実感した次第です。
いわゆる私たちがイメージしてる<乗り>と違っただけなのでしょうか?
なにはともあれ、お客さんの様子を見、胸をなでおろした私でした。

レセプションは嬉しかったです。
お会いしたかった方にもお出で頂き、楽しいひとときでした。
とても嬉しい言葉をたくさん頂きました。
ここでの模様、次回にさせていただきます。

No.336 '00/11/09「東京公演報告」終わり