No.368 '01/5/28

清々しい檜の香り


立派な能舞台でした。
初めての愛知県岡崎市、そして、能舞台コンサートが昨日終わりました。

会場一杯のお客さんがお出で下さいました。
演奏もそれに呼応してか、熱の入った演奏を「アウローラ・ムジカーレ」が繰り広げました。
演奏の感想はやめておきましょうね。いつもと同じような文章になってしまいそうです。とにかく私も、そしてお客さんの中にも涙を流しながら聴いてしまう程の演奏でした、ということだけ報告しておきますね。

初体験の能舞台、これ、メンバーたちにとってとてもいい経験になったと思いますね。
今までになかった緊張感だったそうです。
それは能舞台という、独特の雰囲気、空間から出たそうです。
なんといっていいか・・・・・、現世を超えた「場」といいますか、神と直結する「場」といいますか、とにかく背筋が伸び、気持ちがピーンと張りつめる緊張感なんだそうです。
あたり一面、檜(ひのき)の香りが漂い、その雰囲気を否応なしに盛り上げます。
と同時にその香りは、緊張したそれらの心を清々しく、柔らかに包み癒す効果もあり、何とも言えず心地よかった、とはメンバーの感想でした。

「響きを掴む」のに少し手間取りました。
横、一人半歩違えば全体の「響き」が変わってしまいます。
数十センチの違いなんですよ。
これには困った、というよりはなんか不思議な感覚でしたね。全体の響きも正面の柱に集中しているようで、その柱の前(舞台上です)の音響が抜群でした。(ここは特別な場所のようです!)

メンバーも私も、舞台に上がるために「足袋」をはきました。
なん年ぶりでしょうね、「足袋」をはくなんて。
檜の舞台を保護するためもありましょうが、それを履くことによる精神的な効果もあるようで、前に書きました特別な「場」としての能舞台を意識する重要な役目を果たしたような気がします。

リハーサルでの能舞台に勢揃いした「アウローラ・ムジカーレ」です。手前の柱の前が「特別席」(?)ですね。

「衣装制作部」による新作です。これ評判が良かったんですよ!

この能舞台の主、羽多野さんです。この度の共同企画、感謝です。

帰途での車中、満足顔のメンバーを見るのが嬉しかったです。
ビールを飲みながらの雑談は楽しく、その後の「居眠り」も心地よいものでした。
次回の公演が楽しみです。

No.368 '01/5/28「清々しい檜の香り」終わり