No.430 '02/6/15

「平均律」との闘い〜その2〜


先日の木曜日(13日)、「新しい響きづくり」への第一歩を進めたいと「講座」を開きました。
約90人ほどの参加でした。(「合唱教室」の一環として行いました。ですのでOCMの関連団体に呼びかけての開催です)

集まってきた方々の顔の表情は様々です。興味津々といった顔、期待に満ちた顔、不安そうな顔(笑)、よく判らない顔(笑)。
とにかく、「私の合唱メトードの再確認をしたい」とは事前にお知らせしておきました。
しかし、どんな内容かは<来てのお楽しみ>というわけです。
会場に来られた方に「資料」(A46枚)をお渡しした時点で上のような「お顔」とあいなりました。

「音律」の話です。
なにやら難しい言葉が並びました。「ピタゴラス」「純正調」「テトラコルド」「セント」「ダイアトニック」「クロマティック」「エンハーモニック」「プトレマイオス」「旋法」「テンペラメント」「ミーントーン」など、これらを羅列するだけでもちょっと嫌になりますね。(笑)
簡単に言えば、ドレミファソラシドをどう歌うか?ということです。
ドレミファソラシドは一つだけではない、ということを力説しました。(笑)
歴史的に、さまざまなドレミファソラシドがあるのです、と説明したんですね。

練習課題曲を通じて、実践での音の扱い方を体得するというのがねらいです。
自ら音程の微調整がおこなえるというのを目的とするのですが、第一回目はその「基礎編」。
<微妙な音程の違いを聞き分ける>からはじまって<音と音とが純正に協和する>ことを聞き取ってもらいました。
1時間45分は短い!
「音律」の話の間に<音>の性質を知っていただくために、ヨーヨーで遊んだり、バネで遊んだりもしましたが、したいこと、説明したいことが山とあります。この時間では<短い!>んですね。(やり残したものは次回にしようと思っています)

「基礎編」でのポイントは
オルガンの音と<同じ高さの声>を出しましょう。
同音やオクターブで一致させましょう。
そして、そして、そして、一番大事なこと・・・・・・それは
<五度>を純正に響き合わせましょう、です。

「声楽アンサンブル」の長井くん(バス)と阿部くん(テナー)に純正五度を歌って貰いました。
見事に協和します。倍音がたくさん聞こえたんですね。
受講していただいた人々の顔が一瞬にして変わります。
皆、驚きの顔、顔、顔です。
こういう時が私、一番の幸せです。

この「純正五度」を体験するよう宿題を出しました。(笑)
どうでしょうね。いつもハモっていると思いながら歌っている人たちです。
次の練習にはそのハモリ、それぞれに変わっているんでしょうか?楽しみなんです。

この私の「講座」、<グレゴリオ聖歌>、<ルネッサンス期の合唱曲>、<バロック期の合唱曲(ヘンデルの曲、そしてバッハの曲)>での「響き」の使い分けができるようになっていただくのが目的。
次回は、前回の復習(言い残した、やり残したことも補って)に続いて<グレゴリオ聖歌>、<ルネッサンス期の合唱曲>の実習に入ります。
皆がどう変わっていくか、ワクワクしています。

(もし、この「日記」を読まれて、参加ご希望の方がおられましたら事務所までご連絡していただければ案内を差し上げようかと思います。ご遠慮なくお申し込みください)

No.430 '02/6/15「「平均律」との闘い〜その2〜」終わり