Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Fri, 11 Apr 2008 03:11:45 +0900
From: OCM-Mag-admin@collegium.or.jp
Subject: [OCM-Mag:00339] □■コレ・マガ■□ −第332号−
To: OCM-Mag@collegium.or.jp (OCM-Mag ML)
Message-Id: <47FE59E8.8030301@nifty.ne.jp>
X-Mail-Count: 00339

======================================================================
□■コレ・マガ■□

【大阪コレギウム・ムジクム メールマガジン】

                       (NO.332 2008.4.11発行)
======================================================================
※このメールマガジンでは、大阪コレギウム・ムジクム(OCM)の活動状況、
 演奏会、CD発売などの最新情報をお伝えいたします。

┏♪今週の目次♪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 1.一意直到 〜当間です〜
 2.いよいよ明日!名古屋でベートーヴェンの魅力をたっぷりと!
 3.演奏会情報
 4.ホームページ情報
 5.編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
      ♪♪♪第2回名古屋公演 いよいよ明日です!!♪♪♪
     ♪♪♪    是非ご来場ください!!    ♪♪♪
───────────────────────────────────
1.一意直到 〜当間です〜 
───────────────────────────────────
明日の名古屋公演プログラムに掲載予定の「演奏にあたって」を、当日に先が
けてコレ・マガ読者の皆様にお読みいただきたく、今週の一意直到にかえて転
載させていただきます。

** ** ** ** ** ** ** ** ** **

演奏にあたって

「第2回名古屋公演」は、「SCO」(シンフォニア・コレギウム OSAKA)とゲ
ストのヴァイオリニスト、塩川悠子さんとの共演となりました。
「第1回名古屋公演」は昨年2007年、ここ「しらかわホール」にて3月31日に
行われ、「大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団」「シンフォニア・コレギ
ウム OSAKA」による《現代音楽シリーズ Vol.16》(柴田南雄、木下牧子、千
原英喜作品)でした。

ベートーヴェンを中心としたプログラム。
多くの演奏家によってベートーヴェンの作品が脈々と今日まで受け継がれてい
ます。
指揮者にとっては彼のシンフォニー全曲演奏を達成することは大きな喜び、ま
た魅力です。多くの指揮者が名演・名ディスクを残しています。
私と「SCO」との《ベートーヴェン・シリーズ》も第二期に入り、現在二度目
の交響曲全曲演奏が続行中です。
今日はその一環としてのプログラムとなりました。
ベートーヴェン35歳頃、旺盛な作曲意欲の真っ只中にあって生まれた作品、2
曲がその中心です。
律動の妙味を追求し、運動エネルギーの持続を表出した第4番交響曲。
そして静かで深い情緒を湛え、ロマン主義的な優美さを最大限に表したヴァイ
オリン協奏曲。
ベートーヴェンの魅力、そして彼の偉大な足跡を追いたいとの思いです。

塩川悠子さんとの共演は今から3年前、2005年10月に遡ります。
その時の柔らかく、温かいヴァイオリンの音色に心が疼きました。
「音楽家」、そして「人」としての「塩川悠子」に強く惹きつけられたその思
いは忘れがたく、昨年5月、今宵演奏される「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作
品61」によって再び共演が実現されることとなります。

その時の思いを【大阪コレギウム・ムジクム メールマガジン】に書いていま
す。少し長くなりますが転載させていただきます。
『〔一意直到 〜当間です〜 〕

「ベートーヴェン・シリーズ」を終えました。
沢山のご来場ありがとうございます。

今回の演奏会、二年前に塩川悠子さんとお約束したものです。
私から言うのもおこがましいのですが、音楽の本質を感じさせてくださる音楽
家です。
最初の(二年前)の共演でそれを確信しました。

つまり、虚飾がないのですね。
自分を必要以上に飾ったりしない。
つまり、意味のない音が無いのです。
全てその音は「音楽」そのものでした。

それを知った前回、是非にベートーヴェンのヴァイオリン・コンチェルトをと
せがませていただきました。
いろいろな事情からコンチェルトを封印された、と聴いてはいましたが、私と
「SCO」との共演で是非その封印を解きたいと私は思ったのですね。
塩川さん、その答えは「yes」でした。

それから二年が経ちました。(私たちのスケジュールのため、そのようになっ
てしまいました)
しかしその間に「SCO」の充実度が増したと思っています。
満を持しての共演となりました。

今回の初顔合わせの時、私たちの練習の最中に塩川さんが練習場に入って来ら
れた時のこと。
少し心配していた私。
しかし、「SCO」の音に満足されたご様子。
これで「いける!」と思った私でした。

三日間の練習はあっという間の時間。
素敵な感動の時間でした。
塩川さんも同様だったと演奏会後に聞いた私です。
二年前に兄弟の契りを交わした仲でした。(塩川さんから「弟ですね」なんて
言われたのでした)
今回の演奏、こうなることは私自身予想していたとはいえ、それは本当となっ
たのですね。

「古典の魅力」だったと思っています。
塩川さんのヴァイオリンから奏でられる音は真に充実の響きでした。
その響きに心が乗るわけです。
これが古典。いや、ロマンティックの音の世界でしょう。
ご一緒させていただいて私の心のヒダが一つ増し得たのではないかと思ってい
ます。

こういったことは共演することで初めて学ぶことができるというものです。
その機会に恵まれたことにただただ感謝。
是非、またの共演を計画したいと強く思う私です。』

その再演がここ「しらかわホール」で実現しました。

「大阪コレギウム・ムジクム」による名古屋公演はこれからも続けていきたい
と強く願っています。
皆様の温かいご声援、御支持を願う次第です。

【曲解説】
1)モーツァルト ディヴェルティメント へ長調 K.138
モーツァルト16歳の時にザルツブルクで書かれた3つのディヴェルティメント
の3曲目。第一楽章の伸びやかで爽快な楽想、第二楽章の優雅な旋律、第3楽章
の明るい主題はモーツァルトの神童ぶりを遺憾無く示している。
(演奏時間:約12分)

2)ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
作曲:1806年
献呈:シュテファン・フォン・ブロイニング
初演:1806年12月23日(アン・デア・ウィーン劇場にて、フランツ・クレメン
トの独奏)

ベートーヴェン中期を代表する傑作の1つ。ヴァイオリニストでアン・デア・
ウィーン劇場オーケストラのコンサートマスターであったフランツ・クレメン
トの助言を得て作曲。草稿はクレメントに捧げている。

第1楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ ニ長調
  ソナタ形式。柔和で歌謡的な主題。
第2楽章 ラルゲット ト長調
  変奏曲。
第3楽章 ロンド アレグロ ニ長調
  ロンド形式。
(演奏時間 約45分)

3)交響曲第4番変ロ長調 作品60
標準の二管編成よりさらにフルートが1本少ないベートーヴェンの交響曲の中
で最小。ベートーヴェンの内を垣間見せる叙情性、駆け抜けるリズム、途切れ
ない 思考、運動性(エネルギー)の持続が「古典」を超えている。
第1楽章 Adagio 4/4拍子 - Allegro vivace 2/2拍子
第2楽章 Adagio 変ホ長調 3/4拍
  クラリネットによる息の長い旋律が特徴的。
第3楽章 Allegro vivace、トリオはUn poco meno Allegro 変ロ長調 3/4拍子
  複合三部形式によるスケルツォ。ヘミオラ(3拍子の中に2小節をまとめて
  大きな3拍子とする)のリズムが特徴。
第4楽章 Allegro ma non troppo 変ロ長調 2/4拍子
  16部音符による速い無窮動的旋律が特色。
(演奏時間 約34分)

───────────────────────────────────
2.いよいよ明日!名古屋でベートーヴェンの魅力をたっぷりと!
───────────────────────────────────
「名古屋公演」がいよいよ明日12日となりました!連日行われているSCOの練
習では、1回1回合わせるごとに音に生命が吹き込まれていき、磨きがかけら
れています。モーツァルトの「ディヴェルティメント」、ベートーヴェンの
「交響曲第4番」、そしてヴァイオリニスト塩川悠子さんをお迎えしての
「ヴァイオリン協奏曲」。きっと生き生きとした熱い演奏でそれぞれの魅力を
十分ご堪能いただけることと思います。
さて、その練習の合間をぬって、2名のメンバーに今回の演奏にかける意気込
みを語っていただきました。

********************************************************************** 

◎鈴木祐子さん(クラリネット)

塩川先生は、前回、お名前は知っていたのですが、その演奏を聴いてびっくり!
という感じでした。今回もまた、とても楽しみです。

当間先生のベートーヴェンは、とても横の流れを重視されますね。
今回の曲は、どちらもすごくいい曲なんですけど、本当に演奏するのは大変で、
まだ楽しい所まではいっていません。ベートーヴェンはごまかしが効かないし、
きっちりやらないといけないけど、きっちりやることに終始してはいけない、
という所がとても難しいです。
まだまだ手探り状態で、本番にどれだけできるか、何が出るかわからない・・・
という感じですが、本番までの残りの時間で、精一杯頑張りたいと思います。

   ****    ****     ****    ****    

◎渡辺悦郎さん(ファゴット)

練習の冒頭に、当間先生が「前回は、塩川先生の音楽にぴったり合わせていっ
たが、今回は自分の音楽をもっと出していきたい。前回のコピーではなく、ま
た違う音楽を作りたい」とおっしゃり、これは面白くなりそうだと思いました。
塩川先生と当間先生の間で火花が散るような、そんなヴァイオリン協奏曲も面
白いと思います。ただ、個人的には、今回の曲はどちらもとても大変で、まだ
まだ楽しめる所まではいっていないのですが、なんとか本番には、塩川先生と
当間先生の「バトル」(笑)を楽しめて、お客さんも巻き込んで、一緒に楽し
んで頂けるように頑張りたいと思います。
何せベートーヴェンの交響曲というのは、1番から9番まで、どの楽器でも演
奏者としては本当に大変で、楽に出せる音が一音も無いという感じです。
その辺もお客さんに届けば、「疲れ甲斐」があるなあと思います。

今回の交響曲4番とヴァイオリン協奏曲は、作品番号が続きなんです。ちょう
ど同じ時期のベートーヴェンの、オーケストラだけの「物言い」と、ヴァイオ
リンソロを主役にした「物言い」を楽しめます。交響曲の方は、管楽器が表現
しやすい調で書かれていて、協奏曲の方は、主役のヴァイオリンが美しく引き
立つ調で書かれています。色で例えると、交響曲は暖色系、協奏曲は寒色系と
表現する人もいますね。そんな違いも楽しんで頂ければと思います。

少し専門的な話になりますが、モーツァルトからベートーヴェンの交響曲3番
くらいまでは、オーケストラの主役はオーボエだったんです。それが、4番あ
たりからクラリネットが、対等または優勢になってきています。クラリネット
は、ベートーヴェンの若い頃にようやく完成した楽器で、ちょうどこの頃に、
今もオーケストラで使われる木管楽器のスタンダード(オーボエ・フルート・
クラリネット・ファゴット)が確立しました。そこで、当時の最も新しい楽器
であるクラリネットを主役にすることが多くなったわけです。
今回のヴァイオリン協奏曲も、第2楽章はあえてフルートとオーボエは休みに
なっています。ベートーヴェンが楽器の使い方に色々と工夫をこらしている所
も、楽しみの一つで、お客さんは、今どの楽器が鳴っているか、という風に見
て頂くのも楽しいのではないかと思います。

**********************************************************************

明日の演奏会がどんなものになるのか、今から本当に楽しみです。
一人でも多くの方に、SCOのベートーヴェンを聴いていただきたいと思います。
しらかわホールへぜひお越し下さい!心よりお待ちしております。

───────────────────────────────────
3.演奏会情報  http://www.collegium.or.jp/html/ensoukai.html
───────────────────────────────────
■今週の新着情報■
・4/30マンスリーコンサートの曲目を追加しました。

■今週の割引情報■
 《4/12名古屋公演》
   コレ・マガ割引(300円引きほか)をご利用下さい。
   (当日、受付でお申し出下さい。)

 《8/12・13・15 北海道公演》
   早割第2弾、好評実施中!(4/20まで)
   この機会をお見逃しなく!!
    http://www.collegium.or.jp/html/ticket.html

 ※65歳以上割引は各定価より300円引き。コレ・マガ割引との併用も可です。

♪♪学生、高校生以下、65歳以上割引は当日発売及びOCM事務所のみでの
  取扱いです。すべてのお問い合わせはOCM事務所(06-6929-0792)まで♪♪

======================================================================
■ 4/12(土)                      しらかわホール
第2回名古屋公演〜ヴァイオリニスト塩川悠子さんを迎えて  午後6時開演
======================================================================
http://www.collegium.or.jp/html/nagoya02.html
料 金:S/5,000 A/4,000 B/3,000 学生/2,000 高校生以下/1,000

曲 目:L.v.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
             /交響曲第4番 Op.60
    W.A.モーツァルト/ディヴェルティメント ヘ長調 K.138

======================================================================
■ 4/30(水)                 日本福音ルーテル大阪教会
第311回マンスリー・コンサート【音楽市場】         午後7時開演
======================================================================
http://www.collegium.or.jp/html/monthly.html
料 金:一般/2,000 シュッツの会会員/1,300 学生/1,000 高校生以下/無料
お 話:当間修一
曲 目:G.タルティーニ/2つのソナタ〜2本のヴァイオリンとチェロのための
             ヴァイオリン…森田玲子、前田友子  〓NEW〓
             チェロ   …柳瀬史佳
    H.シュッツ/「12の宗教歌曲集」より
          Der Nicaenische Glaube SWV.422
                          ほか

☆今後のマンスリー・コンサート【音楽市場】☆
   第312回 5月18日(日)午後5時開演
   第313回 6月25日(水)午後7時開演

======================================================================
■ 8/12(火)・13(水)・15(金)
北海道公演                        開演時間未定
======================================================================
◆8月12日(火)函館公演 函館市芸術ホール
◆8月13日(水)札幌公演 札幌コンサートホール Kitara
◆8月15日(金)釧路公演 釧路市生涯学習センター

料 金:各公演とも
    一般/3,000(当日/3,500) 学生/2,000(当日/2,200)
    高校生以下/1,000

曲 目:未定

───────────────────────────────────
4.ホームページ情報
───────────────────────────────────
大阪コレギウム・ムジクムのホームページ http://www.collegium.or.jp/
にて、OCMの最新情報を随時更新中です!

───────────────────────────────────
5.編集後記
───────────────────────────────────
私の職場は大阪城公園のすぐ近くで、いつもトイレの窓(^^;から季節の移
り変わりを楽しんでいます。
大阪では、先週の中頃から週末がさくらの「満開」でした(^^)
お天気もよく、お花見の人で賑わっていましたが、その後、今週に入って雨が
続いたので、あっという間に散ってしまいました・・・
でもその代わり、新緑がどんどん芽吹いて、明るい緑色が増えてきています。
生命の躍動を感じる季節です。
今週末は、名古屋で塩川先生、当間先生とSCOのベートーヴェンを楽しんで来
ます!桜はもうないかもしれませんが、音楽で、生命の躍動を堪能したいと思
います。(松本)

───────────────────────────────────
↓↓↓過去の演奏MD一覧、及びお申込み  ●コレ・マガ購読特典●
http://www.collegium.or.jp/html/mdwww.html

↓↓↓過去の演奏テープ一覧、及びお申込み ●コレ・マガ購読特典●
http://www.collegium.or.jp/html/tapewww.html

↓↓↓大阪コレギウム・ムジクムCD・ビデオの詳しい情報はこちらへ
http://www.collegium.or.jp/html/cdtape.html

======================================================================
□■コレ・マガ■□【大阪コレギウム・ムジクム メールマガジン】
                      (購読無料・毎週金曜日発行)
編 集・発 行:大阪コレギウム・ムジクム
        http://www.collegium.or.jp/
        http://www.collegium.or.jp/i/ (携帯)
        〒534-0012 大阪市都島区御幸町2-11-17
        TEL/FAX 06-6929-0792
メールマガジンの登録と解除:
        http://www.collegium.or.jp/magazine/magazine.html
ご意見・ご感想:mailto:Mag-Editors@collegium.or.jp
======================================================================