
『紺碧の湖−十和田湖 みちのく一人旅'99その5』(1999/09/27)
9時30分ちょうど、バスは十和田湖に向かって十和田南駅を後にした。ごくふつうのローカルバス。ガイドブックによると、ここからの行程が一番バスに乗っている時間が少ないようだ。
#十和田湖に向かうバスルートは数本あるが
#そのどれもが2時間〜3時間かかってしまう。
バスはやがて、曲がりくねった坂にさしかかり、そこをどんどん上っていく。走り始めてから1時間を超えようかという時、突然視界が広がった。一瞬、海かと間違えるほどの壮大な風景が現れた。紺碧の湖、十和田湖である。

十和田湖
空とその青を競うかのように、見事なまでに澄んだ青色をたたえている。これを見ただけでも来る価値はあったと思った。バスはゆっくりと湖岸に向かって降りていく。
そこからしばらく終点まで、湖岸に沿ってバスは走っていくのだが、近くで見て初めてその水の透明さに驚くことになった。
確かに青いはずである、これだけ水がきれいならば。しばらくの間一人で「ほぁ〜〜へぁ〜〜〜」と感嘆の声を上げていた。乗客は少なかったが、何もんだこいつは?と思われたことだろう。


青く澄み切った湖面と空
やがてバスは終着、休屋(やすみや)というところに到着。全く事前知識のなかった僕は、ここまで来るバスの間に見たガイドブックで、奥入瀬には行きたいなぁと思い、停留所のおじさんに相談しました。これが結構親切な人で(人たち)、なるべく安くて、たくさん回れる方法を教えてくれました。
結局、湖上を走る遊覧船で子の口(ねのくち)というところまで(ここが奥入瀬の入り口)行き、そこで自転車を借りて行くことになりました。
人出もそれほどなく、静かです。やがて波止場に船が入り乗船しました。11時15分出港。1時間弱の船旅です。二つある入り江を順番に回って行きます。ガイドさんの説明付きです。一つ傑作だったのが、
「右手の岸に見えるのが夫婦松でございますぅ。・・・(しばらく説明)・・・どちらが男で、どちらが女が想像を巡らすのも楽しいかとぉ存じますぅ・・・」
う〜〜ん書いてしまうと面白味に欠けるなぁ・・。(^^;)

画面左上が夫婦松
そんな説明なしに、十和田湖の景色は壮大で、美しかったです。説明によると逆にきれいすぎて、生物が住めない湖だったそうです。(なんかここだけは昔から知っていて、急にここでつながったのでした)そういう他を寄せ付けない美しさは確かにあるなと実際目の当たりにして思いました。今ではヒメマスの繁殖に成功(明治代のこと)して、ここの名物になっています。


のんびりした船旅はやがて終わりを告げ、子の口に到着。

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