日々つれづれ
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2013年7月10日(水)
コーロ羽衣 第23回定期演奏会

ステージの合間にツイートしたものを
加筆修正しています。

ポピュラーステージ。
明日に架ける橋、キーは原調、編曲は直球。
演奏も歌詞も良くわかって良かった。
中学くらいの時に、アルフィーのオールナイトニッポンで
S&Gのギター生演奏をしていたのを聞いて
好きになり、後に、この曲も大のお気に入りになりました。
歌詞カード見てるだけで、頭のなかで再生が始まるほどに。
移調編曲も覚悟していただけに、
ピアノの音を聞いて、オリジナルだ、と嬉しくなりました。

流浪の民、鳴り物入りは初めて聴く。
これも良かった。タンバリンの人上手い。
まるで踊っているようだった。
動きに迷いがないので、目が向いてしまう。

見上げてごらん夜の星をは
前奏に上を向いて歩こうのメロディが聴こえる。
良い編曲だな〜。ハモりも美しい。
最後の、花は咲く、ハモるし言葉もよくわかる。
この段階で、既にひと味違うな、コーロ羽衣。

レモン哀歌。西村朗さんのを演奏したことがあるので、
違いが面白かった。
智恵子の死の描き方が、
西村さんは市川崑監督の作品の様に
カット切り替えが続くのを感じるのに対し、
(現在のカットに、過去の回想がモノクロで入る感じ)
今回の憲夫さんのは、小津安二郎監督の作品の様に
ゆったりと淡々とした印象を持った。

宮古島からのたより。
歌詞を見ても半分も理解できない方言。
綺麗なメロディー。ここでついに踊りが入った。
綺麗な衣装とあいまって、耳にも目にも嬉しい。
少々踊りが間違えても気にならない。
来年も楽しみだ、来年も楽しみだ。
(大事なことなので2回言いました)

千原英喜の曲から。
やっぱり、良いメロディを作りはるなぁ、
と改めて思った。
と、思えるほどに演奏が充実していた。
曲の良さは伝わったと思う。
事前の噂通り、今年は一味も二味も違った演奏会でした。
来年も楽しみです。

2013年7月21日(日)
映画放談「風立ちぬ」

満席の映画館は、珍しい。
しかも大阪ステーションシティシネマでは
一番大きな会場。

飛行機を
パイロットから描くと「紅の豚」
設計者から描くと「風立ちぬ」
だろうか。

作品中にパイロットは描かれるが、
その詳細な描写は、ほぼ無い。
その代わり、設計者の描写は、
今までになく細かい。
エンジニアの端くれとしては、
その描き様はツボにはまった。
欧米列強との技術差に苛立ちを覚える技術者の心情は
共感を覚えた。
新しい技術(今では普通)で作られた部品が
届いた時に、次の可能性に思いを馳せるシーンなんか、
さもありなん。

ドラフターがずらっと並んだ部屋で、
大きな紙に図面を描くさまは、
今の学生では想像もつかないんやろうなぁ。
あの手間と、時間がかかる感覚は、
実習で空調もない部屋で、
みんなと汗だくになりながら、
図面作成に取り組んだ夏の記憶につながる。
紙なのであくまで2次元だ。

今なら3次元CADで、ヘタすれば
1台のマシンで、作図から、
構造解析まで一人で、出来てしまう。
部品作成もラピッドプロトタイピングの技術で、
驚くほど簡単に製作可能だ。

作業効率は驚くほど上がったんだろうが、
失ったものはなんだろう?
と映画を見ながら考えた。

何処に力点を置くかで、
評価は分かれるだろうなぁ。
主役の庵野秀明さん(エヴァンゲリオンの監督)の声、
僕は好印象。

一部で酷評もあるようですが、
僕の中では高評価。
紅の豚をまた見たくなりました。

2013年7月22日(月)
京都Cモンテヴェルディ合唱団第50回定期演奏会感想

会場は京都文化博物館。

会場は満席。

前半がモンテヴェルディで後半が邦人曲のプログラム。
ここでお客さんをするのは
随分ひさしぶりだ。
(ここの会場までの道で少し迷った)

1ステ マドリガル集
テンポ感、フレーズ感がともに軽快。
多少言葉が不明瞭な部分があるも、
マドリガルの面白さは出ていた。
アルトの安定感のおかげか、
背骨がスッと通っている。

2ステ 6声のマニフィカト
いい演奏でした。
二人のソロも良かった。
ヴェスプロをお客で聴ける日も近いか?

3ステ 遠くへ
TCMCの人が精緻な演奏と言っていたが
まさにその通り。
ダイナミクスの差もよく出ていて、
それでいて歌詞もよく伝わる。
改めていい曲だなと思った。
谷川俊太郎さんの世界観とも
よく合っている。

4ステ 飛行機よ
この曲は個人的に好きな曲。
歌詞はほぼ覚えていた。
曲の流れも、テンポ感もグッと来た。
終曲へ向かうアタッカが、絶妙。
この曲をやりたいと思った人
きっと多かったと思う。

全体を通して、この演奏会を聴かなかった人は
かなり損をしたと、もったいないことをした、と思う。

今後も、このような演奏を期待したい。
そのために、奏者は常に
声の出し方に対しては自覚的であればいいかなと思う。
今回の良い演奏も、
ある狙いを持って、取り組んでいたなら、
最良のフィードバックになるだろう。

それに対し、
いや、なんかしらんけど、うまいこと行った(笑)
ならば、演奏中、ゲネの時、その前日、
自分がどうだったのか?
思い出すだけでもいいと思う。

それをもう一度やってみて上手くいくのなら
続ければいいし、
行かないのなら、
また色々試せばいいし。

とにかく次も楽しみにしています。

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