1998/5/22
<'98.現代曲シリーズを終えて>

(今回の担当:Sop.倉橋史子)

現代音楽シリーズの演奏会から、もうすぐ一週間が経とうとしています。
カウンターテナーの池内さんから「早くトップ・ページ(「踊るカウンター・テナー」という題名)を変えてください〜〜!」と言われていたのですが、なかなか更新できずにすみません。
(更新担当者(倉橋)が私事で、ちょっと多忙な日々を送っています。
ご了承頂けたら嬉しいです)

遅ればせながら・・・
5月16日の現代音楽シリーズに、非常に悪い天候の中にもかかわらず、
御来場下さった皆様、本当にありがとうございました!!!

16日の演奏会は、いつもにも増して良いお客様に恵まれ、
いい心持ちで、演奏させて頂きました!
心から感謝いたします!!
(でも、本当に大変な、とんでもない大風雨の日で・・楽屋を出てみて驚きました。
お客様の、帰りの足元を気に病んでしまいました。大丈夫でしたでしょうか?)

またペルトの作品を演奏する事が出来ました。
おそらく、この合唱団に入っていなければ、この“世界”に出会う事はなかった であろう
作曲家の一人です。
毎年、現代曲シリーズでは、新しい世界を体現するのですが、
ペルトほど心の中に風を起こす様な音を書く人を私は知りません。
抽象的な言い方で恥ずかしいのですが、彼の作品が自分の中を通っていく時、
心の中に風がそよぐのです。
その風が動いたり、止まったりする瞬間が、たまらない魅力です。
最初に譜面を見た時は、数字で頭を占領されて、余裕の「ヨ」の字もないのですが、それぞれのパートが歌い込まれて行くと、他の声部にまで心が溶け込んで、独特の世界が始まるのです。
「魂の浮遊」と言いましょうか・・・「祈り」そのものの、研ぎ済まされた音のみが、
そこに浮き聴こえてきて、いつも立ち尽くしてしまいます。
皆で合唱しているのに、ふと“独り”になる感覚に襲われる・・・。
歌い終えた後に残る、この気持ちは何だろう・・といつも深い感銘を受けてしまいます。
(私の好きなアーティスト、ヒリアード・アンサンブルの演奏を聴いても、やはりそう思ってしまうのです。歌っても、聴いても、心を熱くさせられます)
今年の夏、ベルリンで再演できるという日を、今から心待ちにしています。

男声、女声、それぞれのプーランクは、いかがでしたでしょうか?
この日のお客さまからは、好印象の言葉を頂いているのですが、
(ホントに皆さん、暖かいです・・)
フランス語の流れ、ニュアンスに、まだまだ課題を残しているゾ!という 「喝!」を入れて、ドイツでの再演に臨みたい挑戦のピースになりました。
アンサンブル・シュッツのベスト・サポートでプーランクの世界を聴いて頂けたんじゃないかな、と思っております。
フランス語って、難しいですね。なかなかエレガントな味が出せなくて・・。
(もともと、ないものは出ない・・。その手(どの手や?)の修行をする人も出てくるかも・・です。)

「銀河街道」はいかがでしたでしょうか?
今、様々な反応が各方面から、届いて来ていますが、 今回演奏しました私達メンバーの一番の感想は、 「お客さんが、とっても良かったねえ!!」なんです。
本当によ〜く聴いて頂いている!と感じた瞬間が、いっぱいありました。
巡礼団が、近付いても視線が暖かく、ちょっと“乗って”しまいました。(^^)
最初、まさかあの「いずみホール」の広い舞台で、踊るハメ(?)になろうとは、誰も思っていなかったのです。それもスペイン語で歌いながら!(原語で歌う事の決定は、五月合宿の直前でした。2週間、寝ても覚めても、歌詞とステップの日々だったのです。)
でも、何人かは、フラメンコの講習を受けに出向いたり、それはそれは、毎日スペインづいていたので、“いきおい”でやれてしまった技なのです。いやはや、“いきおい”とは恐いモンですよねえ。スペインの各踊りの件で、資料等、お世話になりました諸先生方、本当にありがとうございました!)
踊りの練習は、毎日楽しそうでしたよ。もうすでに「くせ」になってしまった人もチラホラです。でも、踊りは、身体にも心にもいいですよねえ!!
アンケートによると、寸劇も、新鮮で面白かった様です。悪魔役(長井さん)に人気が集まっていました。

あの後、私達は、難波のお店で打ち上げをしました。
私達女声は、自分達で「シアターピース」を演じたという充実感と嬉しさもあって、
大雨の中、いつもの会より多くの人が集まってきました。

打ち上げは、“やはり”「踊るヒゲ・カウンターテナー」の池内さんを 中心に(?)明るく盛り上がりました。(しかし、あの演奏会後、彼はヒゲを取ってしまいました。きっと次なる野望が待っているのでしょう(?)。 おそるべし、カウンターテナー・・・。)
当間さんからのシビアなお話(大いなる反省と次なる課題)もあって、私達は次のステップに進むべく時間を過ごしました。(とは言っても、ホントよく飲みましたねえ〜〜〜!!)

今週からの練習では、夏のドイツ演奏旅行のプログラムに突入しました。
(いきなりの話題で、ごめんなさい)
それから、最近このホームページを見て、見学に来られる事が多くなりました。
嬉しい限りです。

夏に向かって、シュッツ合唱団は日々にぎやかに、練習を開始しました。
以上、遅ればせながらの感謝の気持ちと近況報告でした。


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