(今回の担当:SOP.倉橋史子)
午後6時半から、ソリストのメンバーの講義から始まりましたが、それぞれが自分の配役の部分を読んでいきながら、一人一人手直しして頂きました。
私も参加しましたが、特に長母音と短母音、共に「e」(ae、eh、er)の発音は微妙に違う発音で、辞書の発音記号だけでは、解らない細やかなニュアンスは、かなり難しく感じました。「ヨハネ」は何度も歌ってきましたが、またまた新鮮がカルチャーショックを受けました。奥が深いです、ホントに。
午後7時半頃には、続々と皆が集まってきました。
当間先生からのお話(御紹介と「コラールがやはり難しい」)の後、一人一人順番に最初から「ヨハネ」のテキストを読んで、チェックしていただきました。「読み」を当たった人は、皆、緊張していましたが、聴いてもらえて“ラッキー”だったと思いますよ。
(中学や高校の授業で宿題を当てられる時の感覚に似た様な雰囲気でした。
「次、どこ当たるでえ」「いち、にい、三番目や」みたいに、予測を立てて計算して数えながら、ドキドキしていました。(笑))
全体を通して、意味に即した表現の仕方(形容詞)、長母音の発音、「e」「eh」の発音、「er」「l」の発音にチェックがありました。「緊張して話すと、強く発音しすぎて良くない」様です。どうも「はっきり言わなくっちゃ」が行き過ぎていて、逆効果の時があるようです。
でも、これが自分では解らない(気が付かない)のが厄介ですよね、外国語の発音というのは・・。本当に日々の訓練が必要なんですよねえ。
40曲目のコラールまで、皆、少々“緊張気味”で読み終わりました。(笑)
「演奏会は全体的には、良かったです。でも、もっと意味を解って歌えるのではないか、と思う箇所がありました。「読む」のに必死だった所もありましたね。
私は細かくチェックしましたが、それはもっと良いコンサートをしてもらいたいからです。だから悪い方に考え過ぎない様に。」と最後に笑顔でおっしゃっていました。
「でも、ドイツ語で『話す』のと『歌う』のとは発音が違う箇所もあるでしょう。実は方言などもありますし。」と付け加えて言われていました。
そうなんです。
生意気を言うのを許して頂ければ「歌う場合は、どうしても、そう発音できない所」を見つけてしまうと、歌い手としては「う〜ん・・」考え込んでしまうのです。
そこでどう発音するか、発音のニュアンスを追求しながら、どう表現するか、日本語との母音の違いに悩むのです。
うまく書けませんね。ここの所を言葉にして書くのは、非常に難しいです。
先生の前には、まるで記者会見場の様な“録音マイクの嵐”。\(@@)/
皆、帰ってから研究に余念がない事と思います。(ホント、真面目な人達!)
帰り道で、ローデ先生は、「この前、歌う際の発音の微妙なニュアンスを勉強する本をドイツで買って帰ってきたので、私も勉強します。でも、これは私も歌をやらないとわからないかもしれない」と笑顔で言って、帰って行かれました。
とっても優しい笑顔でした。
5月6日の京都・アルティでの演奏会には、お友達のドイツ語の先生と一緒に
来て頂けるそうです。それまでに、また勉強しなおそう、と私は思っています。
ドイツ語は本当に難しいですが、私はドイツ語がやっぱり好きなんです。
明日からは、いよいよ本格的な現代曲シリーズの練習と、今日の講義を踏まえた上での更なるグレードアップを目指した「ヨハネ」の練習の二本立てです。
忙しい春の始まりです。(^^)
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