例年になく残暑の厳しい9月ですが、朝晩はさすがに秋の気配がしてきました。
はやいもので、もう9月も半ばになろうとしています。
秋、冬は、演奏会シーズンです!
まずは、今月の28日の「邦人合唱曲シリーズ」に向けての練習が、いよいよ
佳境に入ってきています。只今練習中の3曲は、こんな感じです!
鈴木憲夫/「永久二(とこしなに)」
「祈祷天頌」「地蔵礼讃」と共に「祈りの三部作」と題された中の一曲です。
“声の持つ力”とは、現代音楽シリーズのご案内の時に、「阿知女作法(あち
めのわざ)」で書きましたが、こちらの曲も、まさにその“力”を、身体と心
で感じていただけるのではないでしょうか。人間自身の鳴る音「声」。おおげ
さかもしれませんが、命そのもののような気もしてくる、そんな曲です。歌う
方もさることながら、聴いていただくにもエネルギーが要るかもしれません
(笑)。でもきっと、曲の終わった時、心と身体の何かが変わっていると、
思います。
千原英喜/「銀河の序」
松尾芭蕉を題材にした、千原先生の新しい曲です。「月日は百代の過客にして
・・・」学生時代に憶えた記憶のある方も多いのではないでしょうか。旅に生
き、旅に死んだ芭蕉の、俳諧に対する、人生に対する想いが、短い時間に凝縮
されています。千原作品も以前から何度か演奏していますが、今回は、今まで
とはまた違った魅力がたくさんつまっています。ピアノ伴奏もすごいんです!
難しい曲ですが、この魅力を皆さんにお伝えできるよう、がんばって取り組ん
でいるところです。
柴田南雄/「遠野遠音」
久々の柴田作品、シアターピースです。柳田国男「遠野物語」が題材となって
います。東北の農村の風俗や伝承などで、現代の生活から見るとまるで別世界
のようですが、わずか100年ほど前にはまぎれもなく現実であったという事に、
驚かされます。
シアターピースは、歌に加えて動きが加わる、という面白さだけでなく、全方
向からの音の中に入ってしまえるということ、自分のいるところから遠い音あ
り、近い音あり、また近付いてくる音、遠ざかる音なども楽しむことができま
す。それゆえに、歌い手は一人一人が「ソリスト」でなければならず、緊張も
ひとしおです(^^;)。まだシアターピースを体験したことのない方はぜひ、
体験してみてください!
今週末は、能勢で本番に向けての合宿があります。いよいよ、詰めの練習です。
ここからが正念場、1回1回の練習がどんどん濃くなっていきます。
素晴らしい作品の魅力をたっぷりとお伝えできるよう、頑張ります!