No.589 '05/6/16

「紫陽花(あじさい)」にひと息


「ベートーヴェン・シリーズ」の練習が続く毎日。
そのちょっとの合間の日に紫陽花を観に出かけました。

本番が近づいてくる練習ではどうしても「重箱の隅をつつく」「細かいところばかり気になる」という心境になります。
それから一度解放されたいと思う気持が出かけた一番の理由ですね。
私のような仕事はとにかく「新鮮な気持ち」になれることが大切。
また、大自然のリズムというか、より高く、より大きな視点から曲を感じる、ということが何よりも重要だと思うんですね。

「紫陽花」がそのようなものを感じさせてくれるかどうかは分かりませんでしたが、家から出る、人を観る、自然の中に身を置くことは何かを掴むことになると信じて出かけました。

「紫陽花」の名所はたくさんありますが、今回は新聞や雑誌などで取り上げられていた京都は宇治にある「三室戸寺」に出かけました。

三室戸寺

なるほど沢山ありますねぇ。
名所だけのことはあります。

「紫陽花」の中の私です。
やっぱり少し疲れていますかね。(特に目の周りが・・・・)

紫陽花の中の私

何といってもこの華麗さが魅力でしょう。

紫陽花

この色も良いですね。

紫陽花


いろいろな種類があるらしいのですが、下の写真、これは「ガクアジサイ」の一種の「ベニガク」でしょう。(大きな花びらがガクのように放射状に咲いています。始めは白、そして紅色に色づいたのでしょうね)
ここには写真はありませんが、ヤマアジサイと呼ばれる種もありました。青と白の美しいアンサンブルです。

紫陽花

何ともいえない色ですね。
多く咲いていると目立たないのですが、近づいて観るとやはり惹きつけます。

紫陽花

人気スポットだけあって、ウィークデーにもかかわらず沢山の人たちが訪れていました。
新しく買ったデジタルカメラで撮り続けます。
まだまだ思ったように撮れませんが楽しみの一つになれそうです。(笑)

紫陽花は花の色が変わることから「七変化」だとか、葉の枚数から「四ヒラ」とも呼ばれるらしいです。
もともとは中国の詩の中で呼ばれたものとして我が国に入ってきたものらしいのですが、平安時代にアジサイとして広まった、ということがどこかに書いてありました。
6月から7月にかけて咲く、印象的な花。
梅雨時の心和ます花であることは間違いありません。

しかし、告白ですが。
私はどうもこの手の花が苦手です。(ということに今回気がつきました)
その理由はゆっくり考えることとして、ではどのような花が「好み」となるのか?

一週間前にマキノで撮ったドクダミ、そしてコマチソウ(小町草)別名;ハエトリナデシコ(虫取り撫子)なんかいいですね。
なおこのページが重くなりますが、参考に貼り付けておきますね。

ドクダミ

団員に教えてもらったのですが
四枚の白い花に見えるのは花ではなく葉っぱだそうです。(!!)
そして真ん中のつぼみのようなものが実は花だそうです。(!?)(小さな花が一杯集まっているらしい)

星野富弘さんが

「おまえを大切に
摘んでいくひとがいた
臭いといわれ
きらわれ者のおまえだったけれど
道の隅で
歩く人の足許を見上げ
ひっそりと生きていた
いつかおまえを必要とする人が
現れるのを待っていたかのように

おまえの花
白い十字架に似ていた」

と歌った花ですね。

下の写真がコマチソウ、別名ハエトリナデシコ。
茎の一部が粘着性の汁が出ていて、虫を捕るらしいです。(おお、恐い)
(茎の上の方、少し色が濃い緑色になっているところがそうですね)

コマチソウ

私、何故かアジサイよりこちらの花たちに惹かれます。
両方とも毒気があるからでしょうか。(笑)
私の奥深く何かがうごめいているようです。

今回のお出掛け、ちょっと疲れも加わってしまったかもしれませんが私の視点が少し距離感をもったことは確か。
やっぱり出かけてよかった!

No.589 '05/6/16「「紫陽花(あじさい)」にひと息」終わり