No.650 '08/02/21

ちりとてちん


以前から書きたいと思っていたことでした。
「朝ドラ」ですね。NHKが時計代わりだと言われ続けている朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」です。
確かに、時計代わりの意味合いが強い朝のドラマです。
私はBSの朝七時三十分から見ているのですが、これはまさに目覚まし時計の代わりになっています。
これまでも沢山のドラマがあり、感心したものや、いつの間にか見なくなってしまったものや(その時は本当に目覚まし時計でした)、前夜から楽しみに待っていたもの、そして腹立たしい思いで見たもの(?)、いろいろありました。

去年のドラマから今年のドラマに移るときはさほど期待もしていなかった「ちりとてちん」。
しかし、始まるやちょっと虜になってしまいました。
今までこれに触れなかったのは自分でも不思議に思うのですが、きっと本当に感心し、毎朝感動していたのだと思います。
合唱団の中でも「今回のドラマ、なかなかいいね」なんて話すこともあって話が盛り上がることもしばしば。
「また泣かされたね」というのが合い言葉になるほどです。

主役の「貫地谷しほり」も良い役者ですね。またそれを取り巻く俳優たちにも目を見張ります。
祖父役の「米倉斉加年」、落語家師匠役「渡瀬恒彦」、そして母親役の「和久井映見」が良いですね。
いや、いちいち書き出せないのですが出て来る俳優全てが活かされていて存在感があって良いです。
しかし、です。

俳優が良いから見ているわけではないのですね。
このドラマ、脚本が良いのです!
藤本有紀さん、兵庫県伊丹市出身と聞きます。今までにもドラマの脚本を書いてきていらっしゃるようですがあまり存じ上げることもなく、今回の「ちりとてちん」(連続テレビ小説は初の執筆だそうです)でその名前を強く印象づけられました。
とにかく脚本が素晴らしい!脱帽!ですね。

ドラマに出て来る人々が本当に好きだと思わせるセリフが列びます。
愛情深い人でしょうね。この作家。
とにかく筋に一貫性があり、「なるほどそうだったのか」と後になって気づかされることが多いです。
考え抜かれた、愛情注がれた言葉や筋立てに朝から感動しまくってます。(笑)
じわっとくる、ひたひたと押し寄せてくる愛おしさが魅力です。
布団のなかでしっかり涙を流す私。(笑)
もう朝は<やられっぱなし>です。

で、やはり思うのは本当に愛情が注がれたものは良いのだ、ということなんですよね。
テクニックだけで書いてはいけません。
流行廃りで書いたりしてはいけません。
とにかく「思いを尽くして」書いたものはそれだけ印象深く観ている人々に伝わるってことではないでしょうか。

音楽もそうありたいと思うのですね。

以前、視聴率がよくないようなことを聞きました。
今はどうなっているか判らないのですが、沢山の人に見てもらいたいと思いますね。
こっそり観て、仲間内で楽しんで、「脚本が良いね」なんてニコッとしながら美味しいものをつまんで酒を酌み交わす、それが結構楽しみだったのですが・・・・。

いつ書こうか、そう思っているうちに終末も近づいてきています。
まだ御覧になっていらっしゃらない方は一度観てやって下さい。(笑)
ドラマ制作の意気込みやスタッフの熱い思いも伝わってきています。
NHKもやるではないか、そんな感じですね。(笑)

こんどはどんな脚本を書くか、この藤本有紀さんこれからも楽しみです。
ちょっと追っかけをしたくなりました。(笑)



No.650 '08/02/21「ちりとてちん」終わり