八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.105


【掲載:2017/10/04(水)】

音楽旅歩き 第105回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

快適な生活は整理術から

 毎日が整理する日々を送っております。
朝起き、自室に入った途端、楽譜・資料・コピーなど昨日まで使っていたものの整理、そして次に必要なものを揃えることから一日が始まるのです。
今は必要でなくなったものを何処にしまうか。次に必要なものを何処から引き出してくるか。
モノを整理する、整理されたモノを最短時間で探し得るか、それが一日のモチベーションに係わってきます。
私の性格からでしょうか、随分と整理された部屋だと思うのですが、それを維持するためには相当の努力が更に必要になってきています。
引越した当時と比べ、整理するのに必要なスペースの狭さはどうしようもなくなってきました。
あと考えられるのは「片付けていく」、つまりモノを別の場所に移動するか、やむを得ず「捨てる」かです。
なかなか捨てられないです!いつか使うこともあるだろう、観たいと思うこともあるだろうという気持ちを抑えることは難しいです。
で、私の場合は別の場所に部屋を借りてそこに保管することにしました。ではありますが、それも時間の問題で更に広い場所が必要になってくるのだと思うと、またまた常に問題になるのは「整理術」ということになってきます。

私の部屋の壁は書棚で埋め尽くされています。
その書棚に囲まれて電子ピアノ、コンピュータ、コピー機が置かれます。
床には整理されているとはいえ、本が山積み。
どこに何があるかは解っていたつもりでしたが最近はそれも怪しくなってきました。
頭の中を整理する、それは部屋を整理することが「絶対条件」となります。
書棚のある一角は書類の整理棚になっています。
一つ一つはA4判〈角形2号〉の封筒に収められ、時間軸で並んでいます。
右には新しい封筒、左に向かうほど古い封筒という並びです。
人間の記憶をたどるには時間で追うことが一番良いのだそうです。
確かにこの並べ方は合理的でお薦めです。
残したい書類をどんどんその右に置いていけば良いのですから整理は早いです。
実は過去のものを取り出す時に少し時間を要するのですが、無造作に置いた所から探すよりは大いに優れています。
本を並べる、その整理の仕方は人それぞれかもしれませんが、私は装訂(そうてい)によって並べることが多いです。
部門別ではなく本の高さや大きさによって大まかに先ず並べておいて、良く使う本は別の棚(机に近いところ)に置いていく。
その場合は本の高さの高いもの、低いもの、奥行きが違うものが並びます。
一つの棚、段はフリースペース的な仕様にするということになります。
段々と増えていく「残したいもの」。
その整理で毎日が始まり、終わります。
「なんという人生でしょう」なんて考えてしまうのですが、しかしこれが必要なことは自明の理。
先に書いてしまったのですが、鍵は難しくともあえて「捨てる」ことにある、という結論に達するようです。
さて、それではそれらを何処に捨てれば良いのか?もうこれは社会問題になります。





戻る戻る ホームホーム 次へ次へ