No.3 '00/7/31

Eye contact アイ・コンタクト


いわゆる<目配せ>ですね。
目でいろいろ合図を送ります。
意志の確認でもあります。
指揮ではこれ重要です。
どんなにバトンテクニックがあったとしても、アイ・コンタクトがないと演奏が上手くいきません。

でも問題があります。
一度に全ての目とコンタクトが取れないことです。
演奏者からは、指揮者の目とバトンを一斉に見ることができても、指揮者からは時間差で幾人かと目を合わせるだけです。
同時には見られないのですね。

それじゃぁ、指揮者は誰を見ればいいのか。
合唱でいえば、音楽の確認ができる人物、パートリーダーでしょうか。
あるいはパート内での信頼の置ける人物ということになりますね。

「目は口ほどにものを言い」、目は一瞬にして全てを表すことがあlります。
意志を伝える、確認するにはこのアイ・コンタクトです。

しかし、意志や確認だけじゃないこともあるんですよ。
いわゆる、<目がいってしまう>ってことがあるんですね。
美女や美男もそうなんですが、表情の豊かな人、笑顔には弱いです。
<器量の良い人>ってやっぱり目がいってしまいますね。器量って、才能や人徳、才量のことですよ。でも、不覚にも顔だち、容貌、容姿に惑わされることがありますね(笑)

指揮者の心得

適材適所であわせなければいけませんね。
決して美人や美男に目を奪われてはなりません(笑)
理想的には、全ての演奏者と目を合わせることなのですが、これができるようになるまでには時間がかかります。

オーケストラの場合、合唱団ほどではありません。
奏者は譜面台に目をやっていて、合唱ほどには目を見つめ合いませんね。
チラ、チラ見るといったほうがいいでしょう。フレーズの出だしと終わりだけかもしれません。
管楽器の奏者とはよく目が合います。これは弦楽器と比べて、管楽器の方が合唱に近いせいかもしれません。
音楽の作り(発音の仕方)が、合唱と通じ合うことが多いせいでしょうね。
しかし、目と目が見つめ合っている時間は短いです。合唱団と比べれば、それはホントに短い時間なんですよ。
目で確認を取った後は奏者の自発性にまかせる、ということですね。(しかしその間中も全然指揮者を見ていないということではないです。しっかり奏者からは視界の中に入っています)

演奏中も目を合わせている(感じている)、これが演奏をいつも新鮮に動かす秘訣かもしれません。

指揮者の心得

指揮者にとってアイ・コンタクトが取れる、これは必要とされるものの中でも大きい条件の一つですね。

No.3 '00/8/「Eye contact アイ・コンタクト」終わり