8月16日 五山の送り火


今日は、京都の夏の大イベント「五山の送り火」の日だった。
盂蘭盆で帰ってきた霊を再び送り返す、という送り火、それを山に書かれた「大」「妙法」の字や鳥居型、船型の線に火をつける、という形で行われるという壮大なイベントだ。
「右大文字」「妙法」「鳥居」「舟形」「左大文字」の五山で行われるから「五山の送り火」と言うらしい。
しかし「妙」と「法」はどう見ても別の山ににしか見えない。「六山」じゃダメなんだろうか?

小さい頃は鴨川などに繰り出して五山全ての火を見る、ということもやっていたが、ここ近年は合唱団の夏合宿などですっかりご無沙汰であった。今年は久しぶりにスケジュールが空いて見ることが出来た。

実は我が家からは、五山の中でも一番大きな「右大文字」の「大」の字がよく見える。他の山は見えないが、「右大文字」だけを見るなら絶好のポイントだ。
私は自分の部屋の窓から、のんびりと見ることにした。わざわざ出かけるのもめんどくさいし、混雑に巻き込まれるのもイヤだ(出町柳は混みすぎで訳がわかんなかったらしい)。
なによりサッカーの「キリンチャレンジカップ・日本vsUAE」も(テレビで)見たかったので家を出たくなかったのだ。

夜八時、部屋の電気を暗くする。テレビではサッカー、窓の外では炎で赤い「大」の字が次第に浮かび上がってくる。いい塩梅だ。
バードウォッチング用の望遠鏡を引っぱり出して山を見ると、人が沢山いる所や、高々と上がる炎が見えたりして面白い。
20分くらい火が消えるまでホケ〜っと見つめていた。

しかし長年見ているせいかも知れないが、五つの山に火をつけるという大げさなことをする割には、地味に思えてしょうがない。
あ、でも送り火がハデである必要はないか。先祖がビックリして帰れなかったら困るし。
厳正粛々(こんな言葉あったか?)が京都らしいのかも。

そう言えば毎年、「大」の字の右上や真ん中下で火やライトをつけて「犬」や「太」の字にしようとするヤツが現れるものだが、今年はそういったものは現れなかった。
どうしたんだろう?ありがちなギャグで好きなのに。

ちなみにサッカーは3対1で日本がUAEに勝った。
何となく力の抜けた良い晩になった気がする。

それにしても誰がいつ書いたんだ?あのデカい字は。

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