1月14日 カーネル=サンダース


カーネル=サンダースは働き者だ。

昼は客引き。季節によっていろんな姿をしている。
冬はサンタ。夏は祭のハッピ。セールの時は様々なもので飾られる。
ステッキは、持っていたりいなかったり。
どんな格好をしていても、動じない。

夜は荷物持ち。
一度は見たことがあろう、閉店後のケンタッキーでのぼりや看板を持たされている彼の姿を。
薄暗い店の中、後ろ向きに立つ姿は、ちょっぴり怖い。こっちを向いていると、なお怖い。

近くのケンタッキーが無くなると、二人になったりすることもある。
ある店などは、十人くらいいるらしい。とても怖い光景だ。
101人カーネル大行進にならないことを祈る。
でも沢山いても、やることは変わらない。客引きと荷物持ち。

子供に顔に落書きされても、ヤンキーに蹴飛ばされても、阪神ファンに道頓堀に落とされても、ひたすら耐える。

そして彼は、いつも静かに笑っている。宮澤賢治か、お前は。

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