今日練習前に耳鼻科に行った。いつものように耳垢を取ってもらうためだったのだが、今日はちょっぴり面白いことがあった。
夏休みに入ってから、耳鼻科にもなんとなく子供がたくさん来るようになった気がする。
時間帯から考えると、多分気のせいなのだが、やはり夏休みは子供が目立つのだろうか。そんな子供の一人が診察を受ける順になった。どうもお医者さんとか病院とかが苦手なタイプらしく診察前から泣いていた。
しかし医者の先生がうまくあやしながら診察すると、結構静かになったのである。その子は診察が終わり、耳鼻科につきものの吸入をすることになったのである。その時、彼(男の子です)は火がついたように泣き出したのであった。
「こわい〜こわい〜」を連呼しながら泣きじゃくる男の子。
注射がイヤで泣き出す子や、歯医者がイヤで駄々をこねる子は時々見かけるが、吸入が怖くて泣き出す子は初めて見た。お医者さんや助手の人、母親が懸命にあやすが、先ほどと違っていっこうに泣きやまない。
母親が伝家の宝刀「これ終わらんと帰られへんよ」や「夏休み、どっこも行けへんで」を使うのだが頑として聞き入れない。
座り込んで大泣きし、全身全霊で嫌がっている。私は「何がそんなに怖いんやろ?」と疑問に思った。助手の女性もそう思ったらしく、その子に「なにが怖いのん?」と聞いたのだ。するとその子は
「におい〜」
と口走ったのだ。
これには驚いた。怖いにおい、いったいどんな匂いなんだろう。しかし吸入器のにおい・・。そんなに変なにおいだろうか。増してや怖くて泣き出すなんて・・。と色々考えたが、現にこの子はにおいが怖くて大泣きしているのだ。結局彼は、吸入することなく帰っていった。
においを怖がる。子供というのは何とも不思議なものを怖がるのであるなぁ、と思ったのである。
小さい頃は私も妙なものを怖がっていたのだろうか。back ![]()
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