じゅずシュッツ |
「シュッツの会」便り団内版に連載中のリレーエッセイ”じゅずシュッツ”よりお届けします。
1993 SEPTEMBER 「縣 千晶(ちあきちゃん)」 の巻
〜2ndアルトのパートリーダーにして、
女声カウンターテナー(!?)の異名を持つ”ちあき”。彼女の声を画面ではお聴かせできないのが残念!!〜
目覚めてから、「なんでやねん」を自失してしまったのが、「魚」の夢である。
そこに登場する私は、照明の殆どない、壁一面ガラス張りの通路をただ歩いている。
辛うじて明かりとなっている、はるか頭上の乱反射を見上げているうち、それが水面であり、自分が水槽に囲まれていることに気づく。
と同時に、壁いっぱいにゆっくりと動く影に、背後から追いぬかされていくのである。
その感覚が夢の域を超え、そのまま記憶に焼きついてしまった。
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それほど日を違えず、友人と会った際、彼女の方から開口一番に、偶然夢の話が出た。
「ゆうべな、すっごい惜しい夢、見てん。」
「とゆうと?」
「デートしててんけど、途中でレストランに入って。そこで(彼女の大好物の)ハンバーグたのんでん。すっごいおなかすいてんねんけど、だ〜いぶ待たされてんねん。
ん〜で、やっとでてきたやつが、これがすっっごい、おいしそうやってん。
ほんっまにおいしそうやってんけど、どうも相手に急用が入ってしまったみたいで、すぐ出んなあかんようになってしもてん。
『え〜っ!』ってゆって、一口だけでも食べてやろーと思ったところで、目が覚めてしまってん」
「おしかったなあ」
「うん。目が覚めてんけど、ど〜しても食べたかったから、今やったら間に合うかもしれん!と思って、もっかい目ぇつむってん」
「・・・うん。」
「んでな。(ここで友人は破顔の笑みを浮かべた)がんばってひと口、食べてん!」
「えっ!」
「(今度は至福の笑みを浮かべて)おいしかったあ〜」
そのわかりやすさとポジティヴな姿勢に心底感ずるところがあったらしい。
以後、妙な夢はぱったりと見なくなった。
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