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□■コレ・マガ■□
【大阪コレギウム・ムジクム メールマガジン】
(NO.110 2003.10.31 発行)
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※このメールマガジンでは、大阪コレギウム・ムジクム(OCM)の活動状況、
演奏会、CD発売などの最新情報をお伝えいたします。
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今週の火曜日に衆院選が公示され、11月9日の投票日に向け選挙活動が始まり
ました。職場が駅に近いこともあり、出陣式や街頭演説、選挙カーからの声な
どをよく耳にします。投票日は、ちょうど私たちの東京公演と同じ日。この国
の政治を変える大きな力になることを信じて、一票を投じたいと思います。
では、今週の□■コレ・マガ■□をお届けいたします。
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1.一意直到 〜当間です〜
2.東京公演の魅力 〜どちりなきりしたん その4(最終回)〜
3.「ドイツ音楽の父」 〜H.シュッツの音楽〜(2)
4.京都新聞に記事が載りました!
5.演奏会情報 − 11月〜12月のコンサート −
6.ホームページ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━♪今週の目次♪┛
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1.一意直到 〜当間です〜
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いよいよ「東京定期公演」が来週と迫ってきました。
今年は「SCO」の東京でデビューとも重なって、練習も佳境に入ってきていま
す。
この公演に際し、演奏会などで沢山の方から「寄付」を頂きました。本当に嬉
しく思います。
励まされ、勇気づけられ、東京公演を何としても成功させたいとの強い思いで
す。
東京公演での演奏ではいくつかの思惑があるのですが、その一つに合唱団の
「発音」があります。
どういうことかと言いますと、これまでにも明澄でクリアーな言葉の扱い方と
いうことで讃辞を頂いていたのですが、更なる前進を期して「発音」の標準化
に取り組むことにしたのです。
今回作成したものを公開しています。
私のホームページ、「合唱講座」にあげました。
制作の段階は楽しいものでした。
我が国では「発音」に関する様々な問題が山積みであることも解りましたし、
実践してみて、合唱団の声の色が、透明さが、そして言葉が、クリアーな響き
として鳴り響いたときの喜びはひとしおでした。
今まで培ってきた日本語に対する発音法のまとめとして見て頂き、そして聴い
て頂ければと思います。
当日は「ドイツ語」「ラテン語」そして「日本語」と使い分けます。
それぞれにどのように響き、そしてメッセージが送れるか、いまからワクワク
しているところです。
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2.東京公演の魅力 〜どちりなきりしたん その4(最終回)〜
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4回シリーズでお届けしてきました「どちりなきりしたん」について。今回が
最終回です。
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〜「どちりなきりしたん」について〜
ベース 竹内 幹
5曲目。聖歌アヴェ・ヴェルム・コルプス。千原氏の解説に「このエピローグ
は<アヴェ・ヴェルム・コルプス>をテキストに用い、その詞の内容であるキ
リストの受難とキリシタンの人々のたどった受難のイメージを重ね」とありま
すが、その通り色々なイメージが想起される曲だと思います。十字架上に架け
られたキリストのイメージ、それにダブって磔にされた農民キリシタン、小さ
な祭壇でオラショを唱える潜伏キリシタン、などの映像が次々に頭に浮かんで
は消えていきます。
旋律、ハーモニーは大変に美しく、それが九州の美しい青空と、その下で繰り
返された悲惨な歴史を思い起こさせます。そのイメージも最後の「アーメン」
と共に消えてゆき、そして静かな安息のうちに、この壮大な『どちりなきりし
たん』の全曲は閉じられます。
5曲からなる『どちりなきりしたん』。1曲目でこの世界と神の関わり、3曲
目はキリスト教とは、キリシタンとは何かを説明し、4曲目ではキリシタンは
どのように生きていくべきかを歌う。これは日本でのキリスト教布教の歴史も
感じさせます。また2曲目は当時の日本の西洋の受け入れ方の様子をあらわし、
5曲目はキリシタンの受難に思いを馳せます。このように『どちりなきりした
ん』は、戦国の混乱期に嵐のように吹き荒れた日本キリスト教の歴史物語を、
音楽にして凝縮した壮大な絵巻物のような曲だと思います。
私たちも歌えば歌うほどこの曲が好きになり、この『どちりなきりしたん』の
世界にはまっていきます。皆様も是非、千原英喜氏の力作『どちりなきりした
ん』の世界を演奏会場で体感してみて下さい。
***** ***** *****
いかがでしたか?4回にわたって「どちりなきりしたん」の魅力をお伝えして
きましたが、「百聞は一見にしかず」、ぜひ、「生」の魅力を味わいに、会場
へお越し下さい。おまちしております。
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3.「ドイツ音楽の父」 〜H.シュッツの音楽〜(2)
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ルターの宗教改革によってドイツ国民がやっと自分たちの言葉で信仰を語れる
ようになったごとく、シュッツはドイツ人の生活やものの考え方に根付いた
「ドイツ音楽」の礎を築きました。
それまでは、いわば”音楽先進国”であったイタリア、オランダ、イギリスな
どに大きく遅れを取り、片田舎の音楽でしかなかったドイツ音楽に、太い骨線
を通し、世界に比肩するまでに洗練させたのです。この業績は100年あとの
大バッハへと引き継がれ、輝かしい伝統を作りあげることとなりました。
これが、彼が「ドイツ音楽の父」と呼ばれるゆえんです。
シュッツは2度にわたってイタリアに留学し、当時オルガンの大巨匠であった
ガブリエリや花形作曲家であったモンテヴェルディの影響を受けダイナミック
な複合唱の手法や、新しいドラマティックなソロ朗誦法などを身につけました。
しかし彼の作曲上の新しい試みは、ドイツの伝統の中にしっかりと根を下ろし
た対位法に基礎をおいていたのです。
三十年戦争終結の年に出版された「宗教的合唱曲集(ガイストリヒェ・
コーアムジーク)1648」の序文において彼は語っています。
『対位法の規則を充分に学ぶことなくして、よい作曲家の作品は何一つ
生まれない。・・・若い人たちによい刺激を与え、本当の基礎を示す
ためにこの曲集を出版したいと思う。・・・それがただ祖国の音楽の
栄誉を高めるためであることを、どうか善意に受け取って欲しい。』
ここにバッハの対位法の芸術へと至る道がはっきりと示されています。
* * * * * *
さて、いよいよ目前に迫りました東京公演では、この「宗教的合唱曲集」から
数曲を演奏いたします。
私たちの大切なレパートリー・愛唱歌集であり、原点のひとつとも言えるこの
曲集を、私たちは愛情を込めて単に”コーアムジーク”と呼んでいます(^^)
第17番 Das Wort ward Fleisch SWV 385
「言葉は肉体となり」
ヨハネ福音書の有名な第1章「はじめに言葉があった」からのテキスト。
冒頭ソプラノの天に抜けるような立ち上がりからすべての声部が唱和する時
ほんとうに言葉が生命を得てまばゆい光となり、躍動をはじめる。
第18番 Die Himmel erzaehlen die Ehre Gottes SWV 386
「天は神の栄光を物語り」
和声的な「二重合唱」の手法によって壮大なテキストを余すところなく表現
している。ドイツの大聖堂に充ち満ちる響きを想像しながらお聞きになって
みて下さい!
第23番 Selig sind die Toten, die in dem Herren sterben SWV 391
「主に結ばれて死ぬ人は幸いである」
Selig!(幸いである)という輝かしくも深く厳かな宣言で始まる名曲。
後半部、憧れに満ちた Ruhen(安らぎ)という言葉の響きには、死者だけで
なく、生きている者への限りない慰めがある。
過去のドイツ演奏旅行では、私たちの魂のこもったサウンドに多くのドイツの
方々が驚嘆し、心からの絶賛をいただきました。(CDにも収録されています)
それ以来時を経て、さらに磨き上げられた「魂の響き」にどうぞご期待下さい。
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4.京都新聞に記事が載りました!
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去る10月25日(土)の京都新聞夕刊「クラシック進行形」というコーナー
に、当間修一のインタビューが写真入りで掲載されました。
バロックと現代音楽の共通点、また、ドイツ演奏旅行での経験から、邦人合唱
曲を積極的に取り上げるようになったいきさつなど、主に現代音楽についての
話題です。
11月15日前後には、今度は【ベートーヴェンについて】のインタビュー記
事が、同じく京都新聞に掲載される予定です。
ぜひ、ご覧になってみてください!
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5.演奏会情報 http://www.collegium.or.jp/html/ensoukai.html
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■すべてお問い合わせは
「大阪コレギウム・ムジクム(OCM)」事務所(06-6929-0792)まで
■読者の皆様だけのお得な「コレマガ割引」をご利用いただけます。
詳細は演奏会情報末尾をご覧下さい。
☆今週の新着情報☆
・12月クリスマス・コンサート情報
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11月9日(日)┃ 第10回東京定期公演
午後2時開演 ┃ 第一生命ホール(東京・晴海)
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*S席5,000円 A席4,000円 B席3,000円 学生2,000円 高校生以下1,500円
(学生・高校生以下←OCM事務所のみ発売、当日発売)
http://www.collegium.or.jp/html/tokyo10.html
*チケットぴあpコード予約(03-5237-9966[Pコード153-356])
東京文化会館チケットサービス(03-5815-5452)
●千原英喜/混声合唱のための「どちりなきりしたん」
弦楽のためのシンフォニア第1番「天地紋様 てんちもんよう」
【委嘱作品・関東初演】
●A.ペルト/ベルリン・ミサ
●H.シュッツ/ガイストリヒェ・コーアムジーク(宗教的合唱曲集)より
Nr.17「言葉は肉体となり」
Nr.18「天は神の栄光を物語り」
Nr.23「主に結ばれて死ぬ人は幸いである」
☆SCOが東京公演に初登場です!お楽しみに!!
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11月24日(月休)┃ベートーヴェン その魅力のすべて シリーズ
午後4時開演 ┃ いずみホール
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*S席5,000円 A席4,000円 B席3,000円 学生2,000円 高校生以下1,000円
(学生・高校生以下←OCM事務所のみ発売、当日発売)
http://www.collegium.or.jp/html/Beethoven2003.html
*いずみホールチケットセンター(06-6944-1188)
チケットぴあpコード予約(06-6363-9966[Pコード242-362])
●L.V.ベートーヴェン/交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」
ミサ曲 ハ長調 op.86
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11月26日(水)┃第262回 マンスリー・コンサート【音楽市場】
午後7時開演 ┃ 日本福音ルーテル大阪教会
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*一般2,000円 シュッツの会会員1,300円 学生1,000円
http://www.collegium.or.jp/html/monthly.html
●W.A.モーツァルト/Duets for Violin and Viola より
ヴァイオリン…中前晴美 ヴィオラ…法橋泰子
●H.ゲンツマー/6つのバガテル
チェロ…木村政雄 コントラバス…林武寛
●J.S.バッハ/ヴァイオリンソナタ ロ短調 BWV1014
ヴァイオリン…南出康子 チェンバロ…沖田明子
┏━━━♪今後のマンスリー・コンサート♪━━━━━━━━
┃ ■12月23日(火祝) 開演時間未定
┃ 第263回 マンスリー・コンサート【音楽市場】
┃ 「クリスマス・スペシャル」
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12月14日(日)┃ クリスマス・コンサート
午後4時開演 ┃ いずみホール
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*S席5,000円 A席4,000円 B席3,000円 学生2,000円 高校生以下1,000円
(学生・高校生以下←OCM事務所のみ発売、当日発売)
http://www.collegium.or.jp/html/christmas2003.html
*いずみホールチケットセンター(06-6944-1188)
チケットぴあpコード予約(06-6363-9966[Pコード243-984])
●J.S.バッハ/クリスマス・オラトリオ(第1部、第5部、第6部)
●クリスマス・キャロル集 〓NEW〓
●J.S.バッハ/G線上のアリア
●J.パッヘルベル/3声のカノンとジーグ ほか
♪ チケット等のお問い合わせは大阪コレギウム・ムジクム(OCM)まで ♪
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※シュッツの会会員様は会員割引がございますので、そちらをご利用下さい。
※65歳以上割引は、下記の価格からさらに300円オフとなります。
■東京公演
□S席 5,000円 → 4,700円
□A席 4,000円 → 3,700円
□B席 3,000円 → 2,700円
□学生 2,000円 → 1,700円
□高校生以下 1,500円 → 1,300円
■ベートーヴェンシリーズ/クリスマス・コンサート
□S席 5,000円 → 4,700円
□A席 4,000円 → 3,700円
□B席 3,000円 → 2,700円
□学生 2,000円 → 1,700円
□高校生以下 1,000円 → 800円
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http://www.collegium.or.jp/html/ticket_discount.html
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6.ホームページ更新情報
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大阪コレギウム・ムジクムのホームページ http://www.collegium.or.jp/
の最新更新情報をお知らせします。
●合唱講座
http://www.collegium.or.jp/~sagitta/ocm_homepage/html/kouza.html
第45回 「OCM式日本語50音」発音【10/30】
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