日々つれづれ
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2018年12月6日(木)
匿名性とセキュリティと

闇(ダーク)ウェブ


これを読もうと思ったきっかけはこの殺人事件


この書籍の著者の一人だったようだ。

ほぼ知らなかったことばかり。
ネット上にそういう世界があるのかという驚きと
ああ、でも存在するかという納得が
ないまぜになった心持になる。

違法な商品、情報が、
安全に信頼性がある状態で取引されている
というのが、一瞬引っかかったが、
かつては、危ない場所に行かないと手に入らないものが、
安全な場所から信頼に足る(?)人間から
注文出来て届くというのは、
なるほどと思いながら、それでいいのか?という疑問も生じる。

読んでいて、終始こんな感じだ。

結局、セキュリティ強化は必要だが
情報を盗まれるときは盗まれる。

それが闇ウェブで取引されている。
技術革新も日進月歩。

ただ、技術そのものが悪かと問われれば、
決してそうではなく、
言論の自由などが制限されている国や地域の人々にとっては、
監視を免れ素性が探られにくい、闇ウェブは
必要なものなのだ。

道具としての技術は、あくまで中立。
それ自身に悪はない。

結局は使う人間次第という、
至極当たり前の結論にいたる。

ネット社会は便利だが、同時に
神のごとき力を人間に与えてしまう。

あらゆるものがネットにつながると便利だけれど、
その危険性はどこまで認識されているのかなあ
とこの本を読んで改めて考えてしまった。

なので、自宅にはIoTの機器は
AmazonEchoぐらいで、そのカメラは付箋で塞いである。
冷蔵庫や空調、洗濯機をネットにつなぐ気にはなれないなぁ。


2018年12月26日(水)
つながる面白さ


会計の世界史

この本を読んでいて、惣領 冬実のチェーザレ(漫画)

と突然リンクしてゾクッと来た。
サヴォナローラの名前が出てきて、
漫画の絵がブワッと浮かんできたのだ。

イタリアの章で、メディチ家が取り上げられていて、
ロレンツォ・デ・メディチは、会計的には
先代には及ばず、メディチ家の滅亡を招いたようだ。

漫画の方では政治的な立ち位置として、
イタリアの安定の要として描かれていた。
どんな重要人物でも、その生活の背景には
会計があるわけで、興味は尽きない。

3年ほど前に「帳簿の世界史」

を読んでいた時も、ロレンツォ・デ・メディチは出てきたけれど、
読ませ方としては、今回読んだ「会計の世界史」の方が
面白いと感じた。

今の会計システムの歴史が意外と新しいことや、
数々のトラブルを乗り越えるたびに、
新しい社会インフラが発明されるたびに
新しい会計システムが発明されていった過程が
上手くまとめられていて、
非常に興味深く読んだ。

仕組みを構築し、牛耳ることの重要性は
この本を読むとよくわかる。
(良い悪いは置いておいて)

こういう出会いがあるので
読書もやめられない。
散財は続くよどこまでも。

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Akiary v.0.51