今回は《音楽レベル》についてです。
この《音楽レベル》については実は次の二行で終わってしまうテーマです。
書いてみましょう。
問題点。それは・・・
何を「世界最高のもの」と見るか。
何を鍛え、何を直せばよいか。
ハッキリしているようで実は、各自バラバラの見解を持っているということ。
「欲」についてNo.2で書きました。
実はその「欲」がそれらの判断を狂わせていると思うのです。
我々は自分にとって気持ちよいこと(「欲」を充たしてくれるもの)が良くて正しいものであり、自分にとっていごごちのよくないもの(「欲」を充たしてくれないもの)は悪くて間違っているものだと判断しがちです。
しかし果してそうでしょうか?
この世ではそうでないほうが多いのではないかと私は考えています。
特に技術の習得を必要とする場合はそうです。
技術の習得は訓練によります。
技術や音楽性は、自分自身に課す並はずれた努力と自分以外の「他」からの学びと影響とによって磨かれます。
「他」を理解することによって「自分」を深めていくのです。
「自分だけ」というものから脱して、「他」をどれだけ多く受け入れるか、これがポイントなのです。
自分に合っているものが判断の基準ではなく、多くの「他」をどれだけ自分のものとするかなのです。
では、どうすれば「他」を自分のものと出来るのか?
では具体策です・・・・
「音楽」は心の問題を扱います。心理の問題に深く関わります。
「音楽」することは心の深部からの「他」への呼びかけ行為です。
「他」と「自己」、「作品」と「演奏」、「演奏者」と「聴き手」のキャッチボールの関係です。
皆さんがシュッツ合唱団に入って来られたことは人生の豊かさに通じることであって欲しいと願っています。
「辛く」なったり、「心が沈んだり」して「希望」を失ってしまっては何のための音楽かわからなくなってしまいます。
「レベル」を高めることは「困難」を共なうことではありますが、充実した喜びにつながるものとして努力しあいたいと思います。
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