八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.120


【掲載:2018/06/24(日)】

音楽旅歩き 第120回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

苦しみ?しかし喜びの「コラム」執筆です

 このコラムを書くのに通常2時間ほどかかるでしょうか。
以前に比べれば随分と速くなったものだと感心しますが、時には二日とか三日かけて書きます。
まぁ、実際に文章にするには短時間でよいのですが、そうするにはテーマであるとか、文章構成を先に済ませておかなければなりません。
そのことに長い時間を懸けているようです。
これまでに気になった事とか、疑問に思うこととか、感動とかを覚えおき、あるいはメモしておいたものを見て綴ろうとするのですが、
実際に書く時は正確を期するために参考書や専門書、また各機関の記事などを資料として応用します。
その時間たるやなかなかの手間暇のかかる作業です。
 急ぐときにはインターネット上で検索して参考にすることもありますが、それを用いるには神経を使います。
その情報の裏付けを怠ってはいけないことを身を以て知っていますから、必ず信頼のおける他の情報を探します。
インターネット上には、事実でないものや、まだ問題が残るような説が掲載されていたりしますので慎重になって控えることが多いです。
 特にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には気を配ります、というか殆ど使うことはありません。
片寄った見解が多すぎる、それが正直な私見です。
 それにしても情報量が多すぎますね。
どんなに頑張っても読破できる本や雑誌の量には限界があります。
にもかかわらず新しく買ってしまう本など、全て読むことはとうてい不可能です。
本来、私は何ごとについても知りたがり屋ですし、好奇心も人一倍。しかし私が使える時間と摂取できる情報量との釣り合いは取れません。

 どんどん本はたまり、それらは山のように家のあちらこちらにそびえ立っています。
(先日、18日〈月〉に大阪に大きな地震がありました。地震6弱、マグニチュード6.1というもの。
一瞬(と感じました)ですが、よく揺れました(震源地は自宅の近隣の街です)。
それによって本の山は見事に崩れました。
教訓ですね!常に山を作らず書棚に並べること!)
 とにかく情報は欲しいし、でも全部は取れない。
となれば、「情報の選択」が迫られるというわけです。
これにはある種の「潔(いさぎよ)さ」が必要となります。
諦めでしょうか。
いや、そうではなく常に信頼の置ける情報元を確保しておくこと。
そして相談できる組織や人を介することが重要だということですね。
コラムのテーマは閃(ひらめ)きであったとしても、それを文章化するには多くの事実に裏付けされた情報がなくてはなりません。
つくづく責任あることだと戒めを強くする次第です。
それにしても現代は情報過多。まともに接すれば神経が保(も)ちません。
しかし、そうだとして何故書くのか。「知りたい」こと、「伝えたい」ことが強いからですね。
「真理」と言えるものに触れたい希求があるからです。
コラム、確かに苦しさもあります。しかし喜びの方が優っています。
読んで頂いて感謝です。





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