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第2 Scene('00/5/1)

「箕面」


曇り時々晴れ。

湿度が高いせいか少し歩いただけで汗ばむ。
今日は演奏会を控えてのオフ日。
午前中、「ヨハネ受難曲」のスコアを見、午後からもスコアを引っさげて「散歩」に出掛けます。

裏山といっていいほどの距離にある箕面の山。
歩く時間は往復で約2時間。行き慣れた道。
いつもと歩くコースを少し変え、山に沿って鬱蒼(うっそう)とした木立の道を歩きます。

葉の濃淡がとても美しい。
何重にも折り重なる濃淡のパレットは人の心を写すかのように揺れ動きます。
時折見せる太陽の光に照り輝く葉の色の妙味は、言葉を失うほどの美しさ。
昔より人はこの色合いに、我が心の哀れ、微妙に移ろいゆく我が心の襞(ひだ)を見たのでしょうか?

滝を見、少し休んで、来た道を戻ります。
阪急「箕面駅」に着いたのは5時半頃。駅前の喫茶店に入ってスコアを見始めます。
しかし、これがいけませんでした。BGMはかかっておらず、店内は静かだったのですが、常連客と思われる客と店の人との会話が喧しく(声が大きいのです)、またその内容が私の思考のじゃまをします。(内容についてはここではちょっとはばかります)
スコアはイエスが十字架上で息絶えたところから。
スコアの中に繰り広げられている世界。その世界と、耳に飛び込んでくる会話の内容とのあまりにも大きな落差に思考は止まります。
この、内なる世界と現実の世界。
しばらくその会話に気を取られながらも最後までスコアを読み終えましたが、そのギャップがその後も尾を引いています。

経路:
15時_家の前のバス停より乗車(210)_新船場南橋(210)_箕面15時40分_一の橋より左の道(桜広場へ)_滝16時40分
箕面駅17時30分_駅前の喫茶店(Hレモン)でメモとスコア読み


第2 Scene('00/5/1)「箕面」終わり



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