じゅずシュッツ・番外編


〜原田匠彦くん(なるちゃん)の和訳による「日本知ったかぶり」の 連載第2回です。
彼は7/19からの ドイツ演奏旅行 に参加し、その後のイタリア旅行を楽しんだ後、8/3にまた英国に戻りました。〜



Bluff your way in Japan
「日本知ったかぶり」
―イギリス人がイギリス人のために書いた本―

著者 Robert Ainsley
和訳 原田 匠彦


Introduction はしがき 続き



 日本人と仕事をする時は、日本とその文化の熱心な愛好者であるべし。
そうすれば彼らはあなたを本当に良く受け入れてくれるばかりか、毎晩のように ただ酒を飲ませてくれ、あなたは有名人になる。
日本人の気前の良さとおおらかさにあなたは驚き、喜ぶことだろう。 (ただし、もちろん、仕事以外の場で。)

日本のビジネスマン(彼らは全員男性。もし日本のビジネスウーマンに会ったことがあると主張するなら、あなたの知ったかぶりは人にわかってしまうだろう)は、 仕事の圧力と道徳的ふるまいからの開放手段として、毎晩飲みに行く。
昼間と違って彼らは礼儀を失う。実はこの時が、彼らにとってお互いの言っていることを信用する唯一の機会なのだ。
あなたが飲んでいようとなかろうと、彼らは西洋人を信用すべきか否か全くわからないのだが、あなたが酒の席に加わるならば、少なくとも楽しくは過ごせるだろう。
日本で日本人の親友を作ったなどと決して思ってはならない。
「仕事上の知り合い」というのが妥当な線であって、「同僚」として言い含めるべきである。

 不幸な外国人と思われること、日本語の言葉を知らないこと、駅の名前が読めないこと、オ・フロ(浴槽)で頭を洗ったこと、レストランのナプキンで鼻をかんだこと、これらのことであなたの世話役達はあなたのことを気に入り、喜んで多くの時間を割き、日本の習慣を辛抱強く説明してくれる。
そして彼らはその間ずっと英語の練習かできる。
日本人は貿易摩擦、朝鮮・韓国人差別、第2時世界大戦といったような話題があがってくる兆しをすごく心配する。あなたも心配しよう。

 日本人とやっていく際に、私のような人間は、日本の習慣や知識を本当は充分に知っていながら、それらに乏しい振りをするという不安定な位置におかれている。
日本人は未だに虚勢をでっち上げること(例えばストライキ、皮肉、’l’の発音)に取りかかってはいないので、あなたが知らないことになっていることは何か(例:ほとんど全てのこと)を知っている限り、日本人にあなたの無知を信じ込ませるのは簡単だ。
 

〜〜〜連載 第2回 終わり〜〜〜



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