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この13th-noteでは、大量の反復練習プリントを公開しています。
これらは自作の【問題自動作成ソフト】で作られていますが、そのソフトについて紹介したいと思います。

紹介する理由は2点です。

動画と共に、以下に紹介していきます。

【問題自動作成ソフト】の概要

【問題自動作成ソフト】の目指していた目的

「不特定多数が共有可能なデータベースを用い、問題を自動で作成できるようにする」ことにあります。

先生がテストを作るまで

たとえば、先生があるテストを自分で作成するならば、次のような段階を踏むはずです。

  1. テストの主要テーマを決める
  2. テストの各大問に配置する問題の種類を決める
  3. 各大問内の小問の数だけ、単語・数値などをランダムに変えて、それらを問題文として出力する

私の【問題自動作成ソフト】は、上記3.の段階を自動化します。
つまり、「単語・数値などをランダムに変えて」の部分をコンピューターにやらせます。

そして、1.2.で考えたことは、「テスト設定ファイル」として保存されます。
さらに、これらの設定はすべて、容易に他人と共有して質を向上しあうことが可能です。

ソフト自体が使う場面は、学校現場に限らず「反復練習が必要な場面」一般に使えると思います。例えば自動車教習所の試験対策、なんらかの新人教育など。

(動画5つあり)【問題自動作成ソフト】の使用方法

さて、この【問題自動作成ソフト】が使われるとしたら、次の3段階に分かれます。
それぞれ動画デモを用意いたしましたので、よろしければご覧ください。

A.問題データベースの設定

【データベース設定デモ1】では、「負の数の足し算の計算」を設定しています。

#youtube(I2aXfbZ_ZA0)
【データベース設定デモ2】では、「英語の過去形を作る問題」を設定しています。

#youtube(VjeeCoyyVVw)

B.テスト設定>テストの出力

問題データベースを利用し、それらを組み合わせて、テストを作成する
【テスト設定デモ】

#youtube(YT8lqoyY5Uw)
ここでは、上の【データベース設定デモ1】で作成した「負の数の足し算の計算」を、テスト設定に追加しています。
(少しテストのレイアウトが崩れたままですが・・・)

C.過去に保存したテストの出力

テスト名を選択してPDFボタンを押すと、テスト作成が開始されます。
【テスト読込デモ1】では「平均・単位量あたり」を作成しています。

#youtube(ptD1W8816UQ)
【テスト読込デモ2】では「平行線・円周角のテスト」を作成しています。

#youtube(TLjxD0JZDpw)

実際の利用者がやるべきこと

普通は、授業前の先生は、上記のC.をやるだけで十分です。
また、事前準備としては、上記のB.をやっておくことになるでしょう。
そして、A.の作業は特に詳しい先生がやるべき作業でしょう。
A.の作業は難しいですが、要するに全国で数人が、専門的に作業すれば良いわけです。

現在の私の使い方

結局、私は今このソフトを、自分が問題を吐き出すために使っています。その結果の一つが、今の私個人のサイトです。

実は、数値を自由に変えることは必要ない?

最初、このソフトを配布して、誰でも使えるようにしようかと思いました。
しかし、それには様々な制約を感じて断念しましたが、よく考えれば

数字をランダムにして10種類もプリントを用意すれば、実用上は問題ないのでは?

と思い、現在の形を取りました。
ダウンロード状況を見ると実際、結構ニーズはあるようです。

自分以外の人に使ってもらうための「制約」

制約を簡単に書けば、「利用までの敷居が高すぎること」です。

今は、少なくとも私が快適に使え、導入できるレベルまでは最適化が済んでいます。
しかし、これを一般ユーザーができるレベルまで持っていくのは、個人レベルではほとんど至難の業です。というのも

他人の助けと、財政的援助が必要です。行き詰まっています。

デジタル教科書・教材が持つべき機能

昨日の具体例として

以下の点で、デジタル教科書・教材が持つべき機能の具体例になっていると思っています。

  1. 同じような問題を作る、といった単純作業を削減できる、という具体例になっている
  2. 紙では実現できないようなカスタマイズ性を持っている
     #「この種類の問題を何問入れるか?」と考えてテストを作ることは
     #紙の場合、一度決めると変更が大変、しかしこのソフトならば、問題数を触るのみ)
  3. 紙では実現できないような、ノウハウの共有ができる。
     #問題の設定、テストの設定、いずれについても。
  4. 生徒に合わせて、クラスに合わせて、相当に細かい微調整が可能

最後の、「クラスに合わせて、相当に細かい微調整」について、もう少し書こうと思います。

「クラスに合わせた微調整」の技能

私のPCには、「負の数の四則計算の問題」の設定は、数100種類揃っています。
なぜなら、その問題を、2数の計算から設定を挙げていくと、

  1. 2数が共に正か、負か、片方だけ負か、それらのランダムかの4パターン
  2. 2数は整数のみ(さらに何桁か?)か、
     小数のみ(さらに小数第何位?ケタを揃える?)か、
     分数のみ(分母同じ?違う?)か、といった設定で少なくとも10パターン
  3. 足し算か、引き算か、掛け算か、割り算か、それらのランダムかの5パターン
     #これだけで4*10*5=200パターンあります。
  4. さらに括弧付き・無し、3項・4項の計算・・・とすればヴァリエーションは膨大です。

中学校の先生は、上記の数100種類の「負の数の四則計算の問題」があると理解し、それらを生徒に合わせて使い分けなければなりません。
新しい教師などが、そのことを理解することに、この【問題自動作成ソフト】はつながると思います。

とはいえ、そのことが理解できれば、一度【B.テスト設定】まで組み込み、
生徒のレベル・授業の段階に合わせて、現場の先生が選ぶことが出来ます。

単純作業をなくすと、先生の役割は減るか?

私は、減らないと思っています。
先生という職業は、本来、対人間の仕事のはずです。
そのため、単純作業では無い部分に、先生という役割の一番の重きがあるはずです。

しかし現状では、先生という職業は、かなりの時間と労力を単純作業に割かされています。
それを軽減すれば、先生は本来の仕事へ今まで以上に集中できるようになるでしょう。

このソフトの未来について

蛇足ですが、正直に言えば、自分が快適に使えるレベルにまでは来たから、いつかは他の人の役に立つものにまでしたいと思っています。
そのためにも、ひとまず公開してみたというところです。

でも、正直言って、このままではダメだろうと思っています。機能が複雑すぎます。

何か、こういうソフトを作りたいと考えておられる方、構想されている方と新しいコンセプトで作りあげてみたいと思っているのですが。
実際、ぱっと見て苦労してなさそうな部分にものすごく時間が割かれていたりします。それらのノウハウは、新しい何かで生かせると思いますが…いつか、形にしたいと思っている次第です。

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Last-modified: 2012-11-24 (土) 00:53