八重山毎日新聞社コラム

「やいま千思万想」No.169


【掲載:2020/04/23(木曜日)】

やいま千思万想(第169回)

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一

世界的な広がりを見せる「新型コロナウィルス」対策について〔その三〕

 いきなりですが、我が国にとって「一番大切にすべきものは何でしょう」。「新型コロナウィルス」対応の政策は本末転倒。最優先されるべきものは〈一人一人の生命〉です!
団員へのメールを紹介します。

 ……当間です。「新型コロナウィルス」感染については様々な意見が飛び交っています。
SNS上でも盛んにそれぞれの思いが投げかけられていますが、何か片寄っているものを感じてどれを信じて良いのか判断が難しい。
(結局は個人色の強い意見、そしてそれに近い人たちの意見がまとまって目に飛び込んでくるわけですから、広い視野に立つ良識有る人の意見が入りにくくなって困難が増します)、
地球に起こった幾多の大事件の中でも今回の状況は歴史的上重大な局面にあることは自明でしょう。
「信頼」「人間力」が試されている!といって良いと私は考えます。

 演奏団体は「3密」全てを満たす条件が必要。私たちは結局「コミュニケーション」を取ることに一番の目的を持っています。
人が集まる、しかも生活圏は様々であるということですから、そのこと事態、危機感を伴うことになります。
感染のリスクはとても高い状況、それがすなわち合唱ですね。そしてそのリスクの高さこそが皮肉にも「社会的意味ある活動」と隣り合わせになってしまうわけです。
止む無く、練習や本番を「中止」「延期」とした私です。その決定に迷いはありません。
しかし、お願いします。決して「後ろ向き」にならないでください。
いまこそ、エネルギーを貯め、いつでも発揮できる状態にあってください。
この状況が続けば続くほど自分に宿るエネルギーは大きくなっていく、として欲しいです。

 〔真剣に言いますね〕この時だからこその仲間です。私も在宅が続いています。
会社や職場を休めず働いている人よりはリスクは低いかもしれません。その私にさえ、少しでも出かけようとするとメンバーから「自重してください。
心配です!」との言葉をもらいます。とても嬉しく、有り難いと思うと同時に、この状況だからこそメンバーの顔が見たいし、響きを聞きたいと心から思います。
そうでなければエネルギーが湧きません!私は。
いつ会えるか、いつ練習できるか、いつ演奏会を開催できるか?そのことに前向きに考えることを怠らない、弱くならないでください。

 今、この国の「社会」が問われています。良い結果を私たち自身で作り上げねばならないと私は強く思っています!
長期でしょう。しかし、いつでも集まれる、響き合える、確かめ合える、生きる糧として互いに認め合う機会をつくる「したたかさ」を持ち続けてくださいますよう、願っています。
また、合える日を楽しみに。ネット会議や(評判のZoom)、iPhoneではFaceTimeもあります。昨日はいくつか通信し、とても楽しかったです。
楽しむ努力をしましょう!長文になりました。この拙文はTomas-chorの皆さんへのラブコールの思いで書きました。早く会いたいです!……

 



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