八重山毎日新聞社コラム

「やいま千思万想」No.177


【掲載:2020/08/27(木曜日)】

やいま千思万想(第177回)

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一

ウイルスとの攻防は覚悟と英知、それは自身の内にある!

 毎日、「新型コロナウイルス」の話題が続きます。
もう、うんざり。でもウイルスなんかに負けてなるものか。負ければ生活できない。命を失うかもしれない。何たって自由に毎日を謳歌(おうか)できない。
やるしかない!と葛藤の日々。
感染症の情報を求め、集め、どれが正しいのか考えつつ対策として応用する。
一歩一歩、牛歩のごとく歩むしか無い。それも相手が相手だけにどれほどの時間的余裕があるのか図ることのできない歩み。

 自分自身の内なる声との対話が始まる。
 -今朝のニュースで、ある県で「合唱の集まり」に感染クラスターが起こったとの報道。
(私・独白)「おお!やはり来たか!これまで一番気にしなければならなかった分野にもかかわらず、あまり伝えられてない合唱でのクラスター。いよいよ表に出てきたかなぁ」
 -その報道は開催(合同練習)そのものについては好意的なもので、〈対策はきちんとされていた、今回のことで誹謗中傷がおこらないように。
対策をとっていたにもかかわらず彼らの中でどうして感染が広がったかを検証すべきだ。〉と言っている。
(独白)「フェイスシールドか・・・・・・。フェイス シールドは他者からの飛沫(しぶき)が目から侵入してくるのを防ぐためのもの。
あまり歌う時には効果は高くないのに。マスク併用だったかもしれないが、やはりマスクの方が重要。そして何よりも換気!」
 -感染は合唱をしている時ではなく、休憩時や歌っていない時のことが原因ではないか?との話が続く。
(独白)「おやつ?食事?挨拶に雑談時だろうな、きっと。
その時は人との距離の取り方だって気が緩むだろうし、口に食べ物を入れるときはマスクは外すし、喋るだろうし、声も大きくなりがち。
マスクして、声は小さく、室内の換気(外気との交換)を徹底すれば大丈夫なんだがなぁ。
歌をうたうことは、皆が言っているようにリスクは高くはない筈だから。」
 -感染は今、どんどん広がっている。
その感染経路も判らなくなってきている。どのような場所で、どのような環境でなのか特記できない。いつ感染するか判らない状況になってきた。
(独白)「その通り。もう誰もが感染する状況にある。
対策を取ったって、完全にウイルスの侵入は防げるものじゃないし。誰もが感染していてもおかしくはない。症状が出ない人もいると言っているし。
私が大丈夫だと言っているマスクでも、換気をしていても、ちょっとした隙にウイルスは入って来るんだよなぁ」
 -いつ終息はやってくる?と人は尋ねている。専門家がワクチンも当てにしてはならないから二年ぐらい先、と言っている。
(独白)「そうだろうな。もう今度のウイルスは今までに無い強敵。
得体の知れない奴!それと攻防するんだから、覚悟と、そして人間としての叡知、これしかやっぱりないよ!」
 -なんとなく人々が交わす言葉、表情が冴えない雰囲気。
(独白)「互いが律するしかないか!対策は自身の中にある。敵にあわせて徹底的に防いでやる!」

 



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