八重山毎日新聞社コラム

「やいま千思万想」No.181


【掲載:2020/10/22(木曜日)】

やいま千思万想(第181回)

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一

「人の顔」に励まされて毎日を生き抜きます

 『コロナ禍』の中で活動が続いています。
世界はCOVID-19(「新型コロナウイルス感染症」)が広がってとんでもなく危機的状況である中、日本は世界が驚くほど静かな様相を示しています。
様々な要因が述べられていますが、落ち着くところ〈日本人の清潔志向〉ということらしいです。
それに加えて統制が取りやすいということもあるかもしれないですね。
マスクはするし、ソーシャルディスタンスも守る。家に居てください、と言われれば外には極力出ない。
そういう国民性が〈同調圧力〉もかけて統制される。良い意味でこの国は優れて〈運が強い〉ということになるかもしれません。
しかし、外からの脅威、内なる気の緩みからヨーロッパやアメリカのようにならないとも限りません。
秋、冬の感染拡大には十分な備えと知識と知恵を持って対処しなければならないことは自明ですね。

 さて、その中でも私の活動は側から見ても驚かれるように続いています。
それを記事にしたいといくつかの新聞社、および共同通信社からも申し入れがあり、全国の地方新聞などでも掲載されました。
全国的にはまだまだ活動の自粛が続いていますからニュースになるのでしょうね。
私の活動はまだまだ続きます。いや、ますますというか例年のようにスケジュールが集中してこなされていく毎日の私。
自身の予防に気をつけながら忙しく駆け回っています。
だからこそなのかもしれませんが、私自身の体への関心も高まります。

 歯の治療が活動に合わせるかのように始まっています。
これまであまり気もかけなかった歯。数日前、「セラミック冠」を入れました。
歳とともに歯は衰えていくものですね。
大事な歯、これからも歯科通いが続きそうです。 趣味の分野も忙しくなりました。
本業のスコア読みや調べものが多くなる中、毎年訪れるスマートフォンの新しい機種発表、予約に心がざわめく私。
こんな時、忙しさのワサワサ気分を緩和する役割として私にとっては趣味は大事です。なのですが、
ちょっと離れて自分を見るとその慌てように滑稽さを見てしまいます。
困った性格です。機械好きがコンピュータへと向かわせ、それに併せて機器類が増えていくという悪循環、泥縄です。
それが忙しさの最中に大きく影響を及ぼすのですね。
そんな中、やるべき事、考えなければならない事が抜けがちで、緊張します。
毎日を振り返る間もないのですが、それでも無理やり振り向くと、とんでもない驚きの活動が足早に遠のいて行くのが見えます。
自分ながらため息が出る日々を過ごしていたんですね。
休暇はまだまだ先の話のようです。
頭を休め、足を広い部屋の畳の上に伸ばし、思いの限り眠り、清々しく起き、また楽譜や本を読む。
そんな贅沢を夢見ながら、身をもう少し忙しさに預けておいて頑張りましょう。
人の顔が巡ります。一つ一つのシーンがエネルギーとして蘇ります。
活動の中でも、趣味の中でも、いつも「人の顔」が私の傍にいます。それこそが至福なのですね。

 



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