八重山毎日新聞社コラム

「やいま千思万想」No.192


【掲載:2021/05/08(土曜日)】

やいま千思万想(第192回)

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一

政策にはおおよそ〈甘い言葉〉は付きもの、言葉だけではなく「実現」を!

  ゴールデンウィークに入っての原稿です。
今日は各団の練習をこなしつつ演奏会も終えての一段落。
少し静かな時間を過ごしています。

 世の中は「緊急事態宣言」、またそれに準じた「まん延防止等重点措置」の期間ではありますが、都市の街では相変わらずの人、人で混雑。
いっこうに「人流を控えて」の要望が一般的には受け入れられていないように見えます。
特にその動きを分析したデータでは、若い人にその傾向があり、「若い世代にも感染が拡がり、重症化もある。
そしてそれらの人たちが他の世代に感染させている可能性が大である」との意見など何処吹く風。
これではゴールデンウィークが終わってからの全国での感染者数の発表が怖くなってきます。(信頼性の高いデータを望みますが)
というわけでゴールデンウィーク中、私は温和(おとな)しく在宅を決め込みました。
私の仕事は「コロナ禍」にあっても通常を保っています。

 去年流行し始めた頃には一時動きを止めましたが、対応・対策が可能との確信を得てからは普通の生活に戻っています。
今私は10団体の指揮、及び主宰者的な役を担っているのですが忙しさはひとしおです。
そのスケジュールは、もし団体の仕事を一週間(七日)に振り分けたとしても全部が入りきれません。
それは音楽団体同士の練習日は重なりやすく、まともに全団体の練習を入れようとすると一日に何カ所かを巡らなくてはならなくなる、ということです。

 この一年間で社会も随分変化しました。
以前にも書きましたが、その中でもインターネット活用は加速しましたね。
「在宅勤務」という言葉が顕れ、「Zoom」もよく知られ、使われ始めました。
私もこれを使ってメンバー同士のコミュニケーションを取っていますし、レッスンも行うことができています。
画期的でしたね。皆が同じ場所に集まらなくても仕事ができるように成ったわけですから。

 SNSも一気に、以前にも増して熱気を帯びています。
中には不愉快な個人攻撃や差別発言もありますが、静かで穏やかな理知的な意見なども顕れ、
様々な考え方が浮き彫りになってきたことは〈喜ばしい〉と私は思っています。
政治も身近になってきたでしょうか。
「コロナ禍」に対する政策など、政府に対する反応も盛んに成っています。
政策には〈甘い言葉〉は付きものです。心地良い言葉、高い目標は発表されますが、その達成感はありません。
言葉だけの政策となっているのではとの懸念が示されています。納得しがたい矛盾がどの分野にも及んでいるとは、私も同意見です。
「より良き社会を築きたい」との思いは皆同じでしょう。大切なのは「言葉だけ」ではなく、「実現」です。その「結果」です!
早く皆が日常を取り戻し、一人一人が自由に、そしてそれぞれが望む幸福を達成できる社会と成りますように。
未来が明るく示される生き方で有りますように。
目指すべきことが何ものにも代え難い「結果」として「実現」できますように!

 



戻る戻る ホームホーム 次へ次へ