八重山毎日新聞社コラム

「やいま千思万想」No.291


【掲載:2025/09/04(木曜日)】

やいま千思万想(第291回)

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一

「地球温暖化」に打ち勝ちませんか。人間が人間を超えれば良いのです

 専門家が警鐘を鳴らしています。「地球温暖化」対策は今まさに急務だと言い続けています。
しかし、「解っては居るが、止められない」というのが大半の思いでしょうか。
「地球温暖化」による気温上昇は熱エネルギーを蓄えやすくし、「異常気象」を起こしている。
熱波、集中豪雨・洪水、暴風・竜巻、これらは今年も日本中に災害を与えていますし、9月以降もそれは続くという予報です
。 今年の冬もまた降雪の過多や寒さの長期化で寒波・大雪が懸念されています。
毎日が天気予報を確かめることから始まります。
予想もしていなかった集中豪雨が日本のあちらこちらで起こり、けが人や死者も出ています。
集中豪雨と裏腹に降水不足も起こっています。それは農業や水資源に影響し、食生活に多大の不安を与えています。

 また、干ばつも深刻です。恐ろしい山火事も世界で猛威を振るい、貴重な資源が失われています。
人類にとって無くてはならない森林が狭められていく、その様子をニュースで見るのは胸が締め付けられるように苦しい。
こんな事が有ろうとは誰が想像したでしょう。まさに今、対策が急務との警鐘は確かに現実味を帯びています。
頻発する台風を見れば明らかな海洋の温暖化はどのように防ぎましょうか。
乾燥・干ばつに表れているように大気や地表の温暖化をどの様に防ぎましょう?。

 それは温室効果ガスの排出(二酸化炭素CO2、メタンCH4、亜酸化窒素N2Oなど)を減らしていくことなのですが、
しかし、これは[人間活動・経済活動]を制限することになります。
一旦手にいれた豊かさを人間は手放すことはできるのでしょうか。
命をかけた攻防がここに立ちはだかり、皆がため息をつきながら、ためらい、歩みの途を止めてしまいそうです。
そして現状維持が続く、というのが見え見えですね。

 [人間の営み]を抜本的に改革する覚悟が必要でしょう。
これが難しい!とは言え、人類始まって以来の脅威に我々は直面しています。
ここで叡知が問われるのです。
科学の力をこうした「地球温暖化」に適用できれば人類に明るい未来が約束されるでしょう。
実現に向けて率先して国が助成し、人材を育成する道を整えるべきですね。国が積極的に予算を組み、
自然エネルギーを使った発電(「再生可能エネルギー[RenewableEnergy]」)の促進を実現化する。
太陽光発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電、潮力・波力を利用する海洋エネルギーなど、それ以外にもまだまだ発見される可能性があると信じます。
それらの研究が大きく進み、エネルギー源の転換が見えればそれこそ、皆がこれまでの生活を見直す機会になります。
これらのプロジェクトは民間にだけ任せず、国が先導する。
それが「ためらい」を払拭する手立てです。
自然の猛威に人間は勝てません。勝てるとするならば「人間が人間を超えること」です。
「これまでの人間を超えること」です。専門家が警鐘を鳴らしています。
「聞く耳」を持とうではありませんか。





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