八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.130


【掲載:2019/1/06(日)】

音楽旅歩き 第130回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

去る年・来る年に身を置く我を振り返ります

 新しい年を迎えました。
皆様にとりましても、昨年そして今年と、頭の中を様々な思いが去来し、また臨むべき計画など立てていらっしゃることと思います。
私にとっての昨年はまたまた例年以上に目まぐるしく時間が過ぎ去ったという印象で、一つ一つ〈思いに耽(ふけ)る〉といういとまがないほどの年でした。
気が付けば、目の前に年越しがあったという有り様です。
いつもなら年末年始と旅行に出掛けているはずですが(石垣島は恒例になっていました)、
今回は何処にも行くことができずひたすら楽譜読みと練習に明け暮れているといった具合。

 思いだそうとして昨年1月からのこのコラムのバックナンバーを見ています。
年の前半は金沢旅行に始まり、北海道ニセコ、城巡りで「姫路」と「彦根」を訪れています。
夏には和歌山の御坊(ごぼう)市にある「道成寺(どうじょうじ)」へ歴史探訪に行きました。
そして秋から年末にかけては上にも書いたように怒濤のスケジュール。
特に9月30日のオペラ公演が台風24号のために中止となったことで、その後の忙しさが増しました。
延期となったそのオペラ公演がこの1月6日(日)となり、そのための練習が加わって過密となったのです。 それは一公演増えるというスケジュールでもあります。ノンビリと過ごしていた年末年始旅行がなくなるのも致し方なしということでしょうか。
公演後は一休み、と言いたいところなのですが、何と〈委嘱作品の初演〉が待っています。
直ぐにその練習に入らなければなりません。
大阪府立大学の合唱団が第60回目を迎える記念定期演奏会で作曲家に新曲を依頼し、それを初めて演奏するという演奏会です。
その作曲家が本土でとても人気が高く、その作品は各地で多くの合唱団によって歌われています。
今後その中の一曲として連なることになる作品ですから、〈初演〉は記念的な意味での大切さだけでなく、
合唱界においても注目度が高いものと心しなければなりません。楽しみであると同時に気の張るステージではあります。

 私のカレンダーを見れば今年も過密な予定が組まれているようです。
指揮者としては新しい出会い、音楽づくりができるという嬉しさではありますが、もう少しゆったりとした時間も欲しい!とは本音の叫びでしょうか。
SNSの「ツイッター(Twitter)」で「新年心得十ヶ条」なるものが投稿されていました。
多くの人がそれをリツィート(リツイートとは、他の人のツイートを"Re=再び"ツイートするというもの)して注目されていました。
その中の幾つかをちょっとご紹介しますね。
「くよくよするべからず、
焦らず堅実に一歩一歩、
常に清らかな気持ちで挑み、
他人と一切比較せず、
周りにとらわれず我が道を極め、
大切にしてくれる人を裏切らず、
愛のために生きるべし。」
私には特に最後の3項目が「然(しか)り!」と大きくうなずけます。
前向きの歩みでありたいです。
今年もどうぞよろしくお願いします。  





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