八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.169


【掲載:2021/02/07(日)】

音楽旅歩き 第169回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

〔夕食難民〕にとっては辛い日々が続きます。今は我慢の時でしょうか?

 私の家計での食費にかかる割合は非常に高いです。
毎日の夕飯は外食です。仕方ないですね。旅行に行った時は人にも会いたいし、その地方の料理も味わいたいし、新鮮でワクワクの幸福感も味わいたいとの事でお店に出かけます。
ホテルや旅館で頂くことは殆どありません。
日常では「お家ご飯」が普通だと思うのですが、私の場合はそれが年に数度という少なさです。
毎日が外食!そりゃぁ、食費は高い筈です。
月にいくらかかっているのか計算した事がないのですが(これはダメですね。計算するべきだとは解りながら)1回の支払いが三千円前後ですから…。
総額は書かないことにしましょうか。

 外食する事の理由が2つあります。
ひとつは仲間とのコミュニケーションです。情報交換であり、決め事の相談の場でもあります。
もう1つは、妻の仕事の軽減。ピアニストですから朝、昼、夜の食事の用意は容易(洒落ではありません)ではありません。
主婦業が大変なことであるのは私の生活経験から知っています。
料理にかかる時間ではなく、それを考えている時間が半端じゃないですよね。それも毎日続くとなるとこれはもう専門業です。
一緒に出掛けるのは食事の負担を軽くする事と、私と同じ空間を共にするとの目的のためです。
同じ場に居る、つまり一緒に体験するのは大切です。同じ仕事をしているわけですから、伝える手間が省けますし、意見も聞くことができます。
他のメンバーとの遣り取りを観ることができ、聴くことができる、そのメリットは計り知れません。私の体をいたわっての同行は心強くもありますし。

 そんな大切なコミュニケーションの場が今は無くなりました。
「緊急事態宣言」のために行き付けのお店が休業です。
私の生活では夕方からが仕事。そして仕事が終わるのはだいたい21時です。
それから空腹を満たし、仲間たちとのコミュニケーションをとるための「会食」が始まります。それが出来なくなったのですね。
私は「緊急事態宣言」は必要だと思っています。
この「新型コロナウイルス」感染が始まった時から一時的に皆の動きを完全に止めた方が良いと考えていました。
(強調しておきますが、それは支援策〔支援金〕と共に実施されることが条件です)
うまくしたもので、コンビニや大手のスーパーは夜遅くまで開いています。
単なる食材の購入はできるのですが、中でもお気に入りを購入するには出かけるのに車が必要となります。
車の免許を持たない私は近くのコンビニということになるのですが、味が昔に比べてとても良くなったとはいえ、どうしても同じモノばかりとなってしまうのは良くありません。
如何にこれまでの毎日の食が豊かだったかを思い知らされています。

 私のような仕事をされている方々も多いと思われます。
人事ではなく身体の健康を考えて食だけは疎(おろそ)かにはしたくないですね。
長引く「コロナ禍」。
支援策が〔隅々まで〕届きますように。
個人での努力がまだできる方々は更なる頑張りを見せましょう!(私もその中に含まれます!)





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