八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.230


【掲載:2024/03/24(日)】

音楽旅歩き 第230回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

【「知的生産の国」魅力あるモノづくりの国にしませんか?】

 株価、円高、経済の動向の話で盛り上がる。
正直、この話題についていける人がそう沢山居るとは思えない私です。
こういう私も本音を言えば解りません。が、大切な事だとの認識はあります。
理論的なことは専門家の話を聞くということですが、基本的には「物を作る」「物を買う」ということ、
そしてそれらを〈売り買い〉する代価に信頼の貨幣(紙幣・硬貨)を用いる。
要は生活する上で、安定して必要なものが得られる。その仕組みが正常に、恒常的に行われる。
そういうことですよね。物が〈足りない〉、〈手に入らない〉、ということが起こらないようにするって事ですよね。
通貨の価値を考えたり、論じたりすることが大事では無く、必要なモノを必要なときに「手にいれる」というのが大切、ですね。
「鶏が先か卵が先か」の話でスミマセン。
「容易である」ということは誰しもが願うこと。「労多くして功(こう)少なし」は避けたい。
それには〈平和〉であるとの条件が必要ですね。
それは「戦争」と対比しての言葉では無く、日常的な穏やかさ、健やかさが基本にあって、生命力(生命を存続させるエネルギー)を湧き起こし、そして保つ。
それが〈人間の基本の働き方〉だと思うのですね。
我が国はその意味で、乏しくなりました。以前より遙かに悪くなっています。どうすれば良いのでしょう。
魅力あるモノづくりをすれば良いのです。それが答え、だと思っています。
魅力ある国になれば良いのです。
立地的な環境による絶景であるとか、文化を知ることのできる建造物や伝統工芸に頼るだけで無く、「魅力あるモノづくり」をどんどん進める。
それを合わせ持てば良いのです。
会社名を出しますが、以前は「富士通」「ソニー」「キャノン」を追っかけました。
コンピュータにはまってから、特に富士通の「親指システム『OASYS』」のキーボードに感心して、何と言うのでしょう?
希望のようなものを感じたものです。しかし「親指シフト・キーボード」は絶滅しました。
私のような物書きでもある者にとっては愛用する必需品でした。残念ながら全盛期であっても少数派でした。[超]少数派でした。
なぜこの素晴らしさ(圧倒的にタイピングする回数が減ります。多く叩かなくていいのです!)が解らないのだろう。
確かに日本語のためですから、世界標準にはならない。
しかしだからといって自国の言語に適しているシステムを維持できない国って魅力あるものではないです。

 Apple製品が好きです。それは魅力あるからです。しかしこれらを購入するとお金は米国へと流れる。
日本にもっと魅力あるモノづくりの製品があれば経済は間違いなく正常になり、潤う。
海外からの注文も増える。これこそ経済の基本ではないかなぁ、と。
海外からの輸入に頼る国。ではなく、自国でも潤い、海外からも注目と注文が殺到する。
「知的生産の国」、そんな「モノづくり大国」を目指しませんか。
民間も国もお金の使い方を考えましょう。
それが経済学だと素人の私は思っています。





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