八重山日報コラム
衆議院議員総選挙が終わり、アメリカの大統領選挙も終わりました。
【掲載:2024/11/10(日)】
音楽旅歩き 第242回
「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一
【「親分」も「子分」も病んでいます。歴史の節目なのかもしれません】
大統領選挙の結果は大方の予想に反し、トランプ氏が返り咲き。
我が国と同じような議員事情を抱えた人物が大統領に当選したわけです。モラルより経済が勝ったと言えましょう。
投票する人たちの価値観はいつまで経っても「今の生活」に固執、それが中心という事ですね。
当然だとも思うのですがどうもしっくりこないものを感じます。
推測するに、どうもどちらの国民もじっくりと深く考えての行動ではなく、「近視的」で「強いものへの依存」
「深い差別意識の無意識行動」「思考することの疲弊」が働いているように思われて、スッキリしません。
そしてこれは「民主主義」の揺らぎの中の出来事なのか、それとも危うさなのか。
それを判別しようする私自身にいささかのストレスを感じてしまうのです。
とはいうもののアメリカの選挙は他国の話です。
我が国に大きな影響を与えることは確かですが、「親分」「子分」の関係でなく、対等の国同士ならばそうあたふたしなくても良い筈です。
しかし、どうも事情は違うらしい。アメリカはまだ先が見えず未確定要素が多くて見通しが悪い、不確定要素が多くって見通しが悪い。
しかし我が国では弱者切り捨てや、親分の顔色をうかがう事で保身に走るという輩が多くなる事は必至でしょう。
どうしてこんなにも人間の力、「人間力」がひ弱になってしまったのでしょう。
ヨーロッパは政治的にも、学問的にもまだ知的な人たちが多いように思えます。
それに対して日本やアメリカのいくつかの州では地球全体を考える視野、思考力が不足しているように思えて仕方ありません。
地球の危機をどうして自分たちの事として考え、対処しようとは思わないのでしょう。
まだまだエゴを通してもこの地球は壊れないと甘く見ているのでしょうか。
しかし確実に環境は悪化しています。人間が壊しているのです。
大きな周期の一時的なもので、この変化も危惧すべき事には当たらないとの見解を述べる専門家もいるようですが、
それを確かめられるわけでもなく、これからも変えることなく道を歩み続けようとしています。
悪い出来事はその局面を見るだけで解決できるものではありません。
事の始まり、起こりを検証しなければ何も解らないのです。
根本を観て変えなければ変わりようがないのです。
アメリカと日本はまだ戦争は終わっていない状況が続いていると、考えてみて初めて見えてくるものがあります。日本は占領下にあるのです。
両国の人々が「貧困をどうにかしろ」とか、「働き口を与えろ」「賃金をもっと上げろ」と叫んでも、何も改善できていないのが現状です。
「親分」「子分」も大変です。
根は深いです。単純ではないのですね。
今こそ社会の構造にメスを入れなければならない歴史の節目に来ていると知るべきです。
それぞれの国で選んだリーダー、さてどう舵取りをしていくか注目です!
賢く、知的な洞察力を持ち、叡知を結集して見続けましょう。