八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.253


【掲載:2025/06/15(日)】

音楽旅歩き 第253回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

【「歴史づくり」を推し進めませんか。この国には特に必要です】

 「米」の問題で日本中がざわめいています。
農家から消費者に渡るまでの複雑怪奇なルートが見え始めました。
結局は根本的な農政改革が必要だと認識できたのですが、これまでの風習を変えるのはそう簡単なことではない、
とのため息も聞こえ、改革がスローダウンしていかないかと少し心配です。
専門外ですから、「米問題」はニュースなどで知るしかないのですが、
日本が抱えている他の問題と同様に、早く、世界を見据えての納得のいく明るい未来への解決法を是非見出してもらいたい、と思いますね。
パンやパスタを食べる人が多くなっているとは言え、我々日本人はやはり「米が主食」の民族なのですから。

 世界と言えば、「アメリカ」の動向は理解に苦しみます。
アメリカを取り巻く国々で起こっている問題は面白いようにみな同じで、少し滑稽でもありますよね(問題は深刻なのですが)。
アメリカへの依存が強い我が国では他国に比べて一層その対応が難しいようです。
あるテレビ局の「第三者委員会」の結論後も未だに揉(も)めていますし、すっきりしないことが続きます。
兵庫県の知事問題も同様。皆が納得いく形へと向かう様子もさっぱりなく月日が流れていっています。
そして赤木俊夫さんの「森友・公文書改竄(かいざん)」問題。今もとんでもないことが起こっているようです。
情報開示請求に応じた国側から届いた書類は「黒塗り」が多くあり、そればかりでなくもっと酷いことに、
ある人に対する疑念が残るページが抜き取られていた、との情報があります。
そのような開示の仕方をする国の神経が私には理解し難いです。いや呆れ返っています。

 「パワハラ」「セクハラ」、これらはどこでも日常茶飯事で行われていることでしょう。
同性間で起こることもありますが、男女間での事件はやはりやりきれ無い気持ちが沸きあがります。
。 大体男は鈍感でしょうね。
女性にとってはいかに屈辱的なことか、人権を損なうことかを理解できないという歴史が男にはありますからね。
女性が弱い立場に置かれていることは事実です。
職種、職場での立ち位置、結婚、出産。そして介護まで。
男性に比べてその選択肢が少なく、また無理を強いられることがあります。
事は深刻だと受け止めましょうか。

 世の中「ダメなものはダメ」「悪い事は正す」を推し進めていきましょう。
でなければ人の心は崩壊します。崩壊しないための大切な事。それはやはり「歴史に学ぶ」以外ありません。
人間が行なっていたことを知って検証しなければ正しようがありません。
あの「情報開示」で出された書類がそれを如実に語っています。
あんなに改竄したり、事を無いことにしていれば、「歴史など存在させない」と言わんばかりです。
この国は「歴史」を尊ぶことを知らないで国づくりをしてきたのでしょう。
これでは未来はありません。暮らしの安全が保てません。「歴史に学ぶ」ことは必然です!
まだ遅くはないはず、「歴史づくり」をそれぞれに推し進めましょう。





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