『当間の日記』
No.669(09/10/30)「島の子ども達が輝いて見えます」
夏以降の過密スケジュールに少し疲れを予想してお休みをもらっていました。
特に、予想以上に9月、10月が忙しく、早くに休みを取っていて良かったと思っています。
行き先は「石垣」。
しかし、今回はダイビング機材を送る暇もなく(その頭になれず)、いっその事《休養だ!》ということで、
ダイビングをするメンバー二人と共に石垣に飛びました。
『マイヌング(私の想い)』
第125回('09/10/30)「2009年度「現代音楽シリーズ」に想う」
今年のシリーズは大きな節目となったのではないかと思っています。
様々な角度から見てそう思います。
「現代音楽」の定義。
聴衆の動向。
演奏史的な意味。
演奏者達の意識。
結果としての結論はもちろんハッキリと出るわけでもありませんが、今年ほど「節目」を練習の折りから意識したことはありませんでした。
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お申し出はoffice@collegium.or.jpまで。
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初めて楽譜(と言えるのか…?)を手にした時の衝撃。あれから皆、それぞれの思いをもってこの作品と対峙してきました。
「今まで自分で作ったこともない、規定の合唱曲の形式を超えた、本当にすごい曲になったと自負している。出生以前の記憶、また輪廻転生の末にもずっと人がその脳幹に持ち続けており、しかも未来に通じる、聞く人そして演ずる人全ての魂の底が揺さぶられるような、そんな音を表現したい。それを私はこの
演奏者たちに託した。彼らが命を削りまた紡ぐ数十分間。絶対に聴きに来て下さい」と千原氏が語ればまた「きっと魂を揺さぶってみせる!」と応える当間。
あたらしい音が生まれる瞬間に立ち会う。恒例「現代音楽シリーズ」にはその醍醐味があります。25日(日)、いよいよです。ぜひいずみホールへお越し下さい!
マンスリー・コンサートで小品を連続演奏しつつ、このディヴェルティメント演奏に向けて準備を進めてきたシンフォニア・コレギウムOSAKA。チェリストの大木愛一氏に、バルトークについて語っていただきました。
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ベラ・バルトークは1881年、ハンガリーで生まれました。
この曲は1939年8月、ちょうど第二次世界大戦の勃発した時期に作曲されていますが、その翌年1940年に彼はアメリカに移住し、1945年そこで生涯を終えています。
ヨーロッパを嫌って米国に渡った彼の中には、全体主義に対するアンチテーゼとしての『多様性に対する愛情』があったと私は考えます。
すなわちリズムや音色の多様性であったり、瞬間の調性の一見不協和で刺激的に見える半音のぶつかり合い、旋律の豊かな歌い回し、そのようなものに対する愛情が、彼の音楽の中から紡ぎだされるのです。
私の小学生時代、図書室の「偉人伝コーナー」で読んだと思うのですが、バルトークは太鼓が好きな赤ちゃんだったそうです。長じて、リズムに語らせる音楽家になったのですね。
また、聞いていただくと、旋律の頭に現れる鋭い高低アクセントや逆付点のリズムなど、しばしば耳に留まるモティーフが出て来ると思うのですが、これらは実はハンガリー語の語感から来ているのです。ドビュッシーを理解するのにフランス語が、ベートーヴェンではドイツ語の理解が不可欠な様に、彼の音楽を理解するためにもハンガリー語を知っているということは大切な様に思います。(編注:大木氏は88年~89年の1年半ハンガリーに滞在、音楽活動をされていました。実際にインタビュー中、少し日常会話を話していただきましたがそのアクセントやイントネーションはやはり語頭が高かったり、鋭い高低差があったり、おっしゃることがとてもよく理解できました)
このディヴェルティメントは、バーゼル室内管弦楽団の委嘱により作曲されましたが、この団体は当時の気鋭の作曲家に順繰りに作曲を依頼し、芸術の振興に貢献した団体と言えるでしょう。ただし自団の編成上、楽器については「この本数以下で」と条件をつけたにも関わらず、逆にバルトークは「最低限この本数以上で演奏すること」と前書きに明記しており、何と言うか彼のこういう性格もおもしろいなあと思います。
この曲は3楽章から成っています。
特に第2楽章では「葬送の鐘」のテーマが印象的で、最初は密やかなすすりなきが、こらえきれずに激しい嗚咽となり、嘆きと叫びが交錯するのです。また終楽章では一転「お祭りの雑踏」となりますが、これは人間への愛情につながると私は考えています。
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満を持して、SCOのバルトーク。熱い弦楽のうねりに、ぜひご期待下さい。
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『~西洋と日本 その点と線~』と題してお届けする、来週10/25(日)の現代音楽シリーズ。今回は、19~20世紀の西洋の作曲家による2作品と、日本の同時代作曲家による2作品とを採り上げたプログラムとなっています。
ホルスト(1874-1934)およびバルトーク(1881-1945)からは今回、いわゆる「現代音楽」と聞いてイメージされがちな前衛的なものというよりもむしろ古典的な音楽手法を用いていながら、イギリス音楽・ハンガリー音楽のそれぞれが持つ民俗性あるいは独特の空気が、くっきりと表れた曲を採り上げました。
一方で、日本の現代邦人作曲家の最新作2曲は今回、いずれも日本の古の時代、日本人のルーツを題材としています。
今日ご紹介する、鈴木憲夫/混声合唱とピアノとマリンバのための「楽園」は、福井コールアカデミーの委嘱作です。作曲に際して大きなきっかけとなったのは、朝鮮半島との交流を深めたと言われる福井ゆかりの人物、第26代の天皇である「継体大王」でした。
当時日本列島と朝鮮半島の国々の間には、さまざまな側面で密接な関係があったと言われています。継体大王は大陸から五経博士を招聘し、日本における儒教の基礎を築きました。また史料には、当時の日本が半島の情勢と深く関わり、百済に対して援軍を送ったことや、戦争で荒廃した国の民が日本に多く渡ってきたことなどが記されています。
今回演奏する「楽園」は、このような時代背景をモチーフとして、戦争で退廃した国を憂い、日本に理想の地を求めて渡来した当時の人々を描いています。
古くから人々は、自らの住みたい理想的な地を求め、集団を作り、繁栄を築きあげてきました。しかしその繁栄は、いつか富と力のみを求める人を多く生み出し、戦で多くの血が流れます。やがて国は荒廃し、理想の地は失われてしまいます。
呆然と佇む人はやがて、新たな理想の地を「日出ずる地、日の本の地」に見いだし、立ち上がって海を渡っていくのです。
人は、ずっと変わらない「業」を背負って、同じ事をただ繰り返しながら生きていくしかないのか。それとも、その目指す理想の先には希望があるのか。
現代に生きる私達一人ひとりへの大きな問いかけが込められています。
鈴木氏の代表作「祈祷天頌」や「永久ニ」を彷彿とさせる、古代の情景が目に浮かぶような音と言葉の妙、突き刺さるような人間の「想い」とともに、最新作ならではの氏の音の運びをお楽しみいただけることと思います。
ちなみに、同日演奏する千原英喜の「いつくしきのり」が題材としている聖徳太子は、継体大王の曾孫にあたります。
今回奇しくも、2つの邦人作品がこのような線で結ばれることとなりました。
ヨーロッパ音楽において民俗的要素を生かすことに努めた2人の作曲家と、日本の新しい音楽の創造の最前線に立つ2人の作曲家。それらの作品がどのように響くのか、生で体験していただける『現代音楽シリーズ』はいよいよ来週末に迫りました。
10/25は大阪・いずみホールへ、ぜひお越しください!!
マンスリー・コンサート【音楽市場】
午後7時開演
会 場:日本福音ルーテル大阪教会
A. ヴィヴァルディ/
合奏協奏曲集「調和の霊感」より Op.3-5 イ長調
ヴァイオリン独奏…森田玲子、木村直子
W. A. モーツァルト/
ディヴェルティメント K. anh. 229 第4番
オーボエ…福田 淳 クラリネット…青山知世
ファゴット…國府利支恵
B. バルトーク/
44の二重奏曲より(連続演奏)
No.2 輪踊り、No.5 スロヴァキアの歌 第1、
No.12 干し草の取り入れの歌、
No.17 ハンガリーの行進曲 第1、
No.20 交互の歌、
No.44 トランシルヴァニアの踊り
ヴァイオリン…森田玲子、西村綾香
J. W. カリウォダ/2つの二重奏曲 第1番
Op. 208-1 より
ヴァイオリン…中前晴美
ヴィオラ…法橋泰子
R. A. シューマン/ロマンス 第二集 Op. 91
「リーダーシャッツ21 男声合唱篇」より
H. R. ビショップ/埴生の宿(増田順平編)
木下牧子/夢みたものは
中田喜直/ちいさい秋みつけた(菊川廸夫編)
多数のご来場をお待ちしております!!
マンスリー・コンサート【音楽市場】
午後7時開演
会 場:日本福音ルーテル大阪教会
J. B. ヴァンハル/ディヴェルティメント ト長調
ヴァイオリン…西村綾香
ヴィオラ…白木原有子
コントラバス…林 武寛
A. ヴィヴァルディ/オーボエと通奏低音のための
ソナタ ハ短調 RV 53
オーボエ…福田 淳 チェロ…大木愛一
チェンバロ…沖田明子
J. S. バッハ/G線上のアリア
イギリス民謡/アメージング・グレース
ホルン…細見由紀子 ピアノ…沖田明子
G. F. ヘンデル/2本のヴァイオリンと
通奏低音のためのソナタ ヘ長調 Op.2-3
ヴァイオリン… 池内美紀、梅垣恭子
チェロ…大木愛一 チェンバロ…沖田明子
千原英喜/女声合唱とピアノのための組曲
「みやこわすれ」より 「はっか草」「みやこわすれ」
千原英喜/古の君へ
(詞:平元慎一郎、坂口愛美)
毎年10月と言えば、現代音楽シリーズ。
今回は、ヨーロッパからは20世紀前半を代表する2人の作曲家、ホルストとバルトーク、邦人作曲家では、鈴木憲夫、千原英喜を取り上げます。
ホルスト/7つのパートソング は昨年春、東京にて演奏し、好評頂きました。
バルトーク/弦楽のためのディヴェルティメント と共に、スタイルは古典的ながら、時代と風土の香りが色濃い、名曲です。
鈴木憲夫/楽園 では、ピアノとマリンバ、そして合唱の組み合わせが楽しみです。日本の創成期における、中国大陸、朝鮮半島と日本とのつながり、人間の業や理想への想いを、力強く歌います。
そして今回の白眉、千原英喜/いつくしきのり 。
08年「種山ヶ原の夜の歌 ―異伝・原体剣舞連」「文語詩稿<祭日>」
09年「GAGAKU I II」
と、声と舞台の可能性を追求する作品を発表し続けてきた千原氏の最新作は、聖徳太子による「憲法十七条」を中心とし、その時代をモチーフにした舞台作品となりました。
私たちの元に届けられた手描きの楽譜には、五線譜はほとんどありません。
歌詞と、音の動きやイメージを示す線、そして、ほぼ全曲を通じて「各人自由に」「西洋式でなく」といった但し書きがあります。
合唱団とオーケストラを媒体にし、私たち日本人の歩んできた道、そしてこれから先歩んで行くべき道を問いかけます。日本の文化とは、日本人のアイデンティティとは―
千原氏の意欲作が、どんな風に現実化されるでしょうか。ご期待ください。
今年も、様々な魅力あふれる作品が揃いました。他では体験できない芸術空間を、ぜひお見逃しなく!
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