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活動日誌(2021)


第35回定期演奏会(2021. 9.11)

 
 
  

良天に恵まれた911日、宝塚ベガ・ホールにて、第35回定期演奏会を開催しました。コロナ禍による限定席数ほぼ満席の方々にご来場頂き、誠にありがとうございました。

一部は、信時潔の世界、まず遺作となった「女人和歌連曲」。昔に暗記した百人一首から紫式部の詩も懐かしく、ソロ・山川さんの美声も心に響きました。そして「海ゆかば」。当間先生から“レクイエム”として演奏したいとのお話を伺い、戦死した母方の祖父を想いながら歌いました。母の実家は山口県岩国市、広島の隣町です。原爆の日86日当時の様子も含め、夜を徹して母の戦争話に涙しながら聞いた事を思い出します。捉え方は色々ある中で、写真しか知らない祖父に触れた時間として胸が熱くなり、時代を超えて意味合いも変り得る音楽の力を体感しました。

二部は、中島みゆきの「麦の唄」から。この曲は前回活動日誌から、NHK朝ドラ「マッサン」に書き下ろされた曲と知りました。“生まれた国、育つ国、愛する人の国 …” 心が動く歌詞ですが、北海道に住んでいた頃に何度か余市に足を運び、そこでウィスキー造りに励む竹鶴政孝氏と当時では珍しい国際結婚で、遥々英国から北海道に生きた女性・竹鶴リタがいた逸話に感動した事と結びつきました。今更ながら、それで『麦の唄』なるほど。きっと北海道出身の中島みゆき自身「北海道へようこそ」の温かい気持ちも込めながら曲作りしたのではと想像します。続いて、パイプオルガンと共に英語曲「ロンドンデリーの歌」、亀井優さんのパイプオルガン独奏を挟み、仏語曲「ラシーヌの雅歌」。外国語だけに細かな発音にも気を付けながら、パイプオルガン独特の世界に身を任せました。

三部は、千原英喜先生の「南の絵本」。冒頭から絵本の世界に引き込まれる、メンバーも大好きな曲です。アカペラもありドキドキする一方で、歌い終わった時の達成感もひとしおです。会場にもお越し下さった千原ご夫妻にも喜んで頂けたようで、次は混成で!とのリクエストを受けたと伺いました。

アンコール曲は、りんどうならでは、の千原先生の「みやこわすれ」。そして、恒例の「憧れ」で締め括りました。

実は、私は昨年までファンとして演奏会に来ていましたが、今年からはメンバーとして舞台に立ちました。りんどうの魅力はハーモニーとピアノ演奏の美しさは勿論、幅広いプログラム内容、そして照明に映える綺麗な衣装です。ドレスを着る機会も少ない日々で、衣装を着て美しい作品をメンバーと一緒に歌えるのはこの上ない喜びです。そんな体験をしてみたい方、お仲間になって下さい。大歓迎です!

 

(メゾソプラノ: 橋本 直子 記)

 


リハーサル(2021. 8. 26)

     
     
         

そのホールの名は「ベガ」・・それを聞いて真っ先に連想するのは、天の川を泳ぐ「白鳥座α星:デネブ」、対岸の「わし座α星:(彦星)アルタイル」、天頂の「琴座α星:(織女星)ベガ」、三つの星は夏の夜空の大三角形の星。
そう、ベガは七夕の織姫の名前だったのです。

 「ベガ」の名前をいただく「ベガホール」は当間先生はじめ団員の方々が以前利用されていたそうですが、新団員にとっては初めてのホールで期待に胸が高鳴ります。今日はホールリハーサルの日、やっと「ベガ」にお逢いできますね。ベガホールは想像以上で、壁にレンガを貼りつめた重厚な造り、高い天井、ステンドガラス、まるでバロックの教会みたい?に見えました。(バロックて知らんけど!)ホールにはつきものの楽器の王様・パイプオルガンはスイスクーン社(1981年製)で今回は、亀井優さんが演奏してくださいます。 

そして練習の始まり。
最初はガブリエル・ユルバン・フォーレが20歳頃に作曲した「ラシーヌの雅歌(神 永遠に在らしぬ)」
幼い頃から天才と言われていた才能を垣間見るような珠玉の作品です。一番高い天井の梁で響き合って歌声とパイプオルガンが絶妙に響きあい、そして客席に降り注ぐ・・時間を忘れ一日中聴いていたい!
次は同じくパイプオルガン伴奏で、皆様よくご存じの「ロンドンデリーの歌」。今回は、団員の一人がステキな訳詩を創ってくれました。このような想いを告げられたら 「胸キュン!!」ですね! 若き時代を思い浮かべて楽しく歌いました。 

ここでパイプオルガンとの練習は終わり、次は沖田先生のピアノ伴奏で中島みゆき「麦の唄」の練習です。これは某放送局の連続テレビ小説「マッサン」の主題歌で日本のウイスキー造りに奔走した夫婦の物語で、苦しい時代を生き抜いた日本人の力強い応援歌となっています。普段はストレス解消のような大声は「×」と言われていますが、「大きな声で歌っていいよ~~」との先生のお許しのもと元気いっぱい歌いました。(三連符と言葉には気をつけてとの注意点もしっかり指摘していただきました~)

 ホンの少しの休憩中に「海ゆかば」の出来立てほやほやの楽譜をいただきました。全員初見での練習です。この曲は、作詞・大伴家持「万葉集」巻十八「賀陸奥国出金詔書歌」、信時潔作曲を当間先生がお忙しい中、時間を割いて女声三部合唱に編曲された曲です。初見に弱い新団員は、あわやあわわとなりながらの練習音出しでした。(あっはっは(;^_^A

続いて「女人和歌連曲」は時間が差し迫っているため1曲目のみの声出しで、後は後日のお楽しみ~ 

最後はメインの千原英喜先生の「南の絵本」。何と!千原先生ご夫妻がご来場くださるとのこと!練習にも力が入ります。南の絵本は、岸田衿子作詞に千原先生がイメージを重ねて作曲されました。美しい風景や、ポップで可愛らしい世界に入り込んだり、ステキな絵本の世界が広がります。

 「だれもいそがない村」では、大臣と酋長が一日おきにケンカするって? トラックと貨物船が一日3回衝突するって? ほんとですか???
「南の絵本」・・「いそがなくたっていいんだよ~~~」コロナでトゲトゲしい時間をせわしなくおくっている自分に言い聞かせたい!!

「アランブラ宮の壁の」・・有名なアランブラ宮殿で出口から入って迷う~! まよう~ことが好きだ!

「冬の旅」・・ピーターラビットさんが霜柱ふんで、ローソクを消して出かける~ 

「てがみ」・・どうしていますか?午後は雨です~色とりどりの傘を回してアリエッタワルツを踊りましょう。

どの曲も好きな曲ばかりです。練習時間がアッと言う間に終わりました。実に充実した練習タイムでした。 

さあ、あと16日、カウントダウンは既に始まっています。今日の練習を踏まえ、より良い演奏をお聴かせできますように全力で取り組んでまいります。しばし都会の喧騒を忘れて至福の一時を共に過ごせますことを願っております。ぜひご来場いただけますよう心よりお待ちいたしております。

練習も終わり、夜遅く家路に着くころ、東の空ではうっすらと秋の気配。
都会ではなかなか夜空が明るくて星座を見つけるのは難しいですが、秋のペガサス(天馬)とアンドロメダ姫(アンドロメダ座)がかすかに顔を出しているように思いました。

今日も一日ありがとう!


(
ソプラノ: 眞田 早紀子 記)                  





演奏会のお誘い(2021. 8. 11)


第35回定期演奏会を9月11日(土)14時より、宝塚ベガ・ホールにて開催いたします。
新型コロナウイルス感染症が流行する中、昨年に続き今年も多くの演奏会が延期・中止となりましたが、今こうして演奏会ができることを大変嬉しく思っています。
できる限りの対策を施し開催いたしますので、どうぞ皆様も心配し過ぎることなくお越しください。
今年は三部構成で、お楽しみいただきます。

 Ⅰ部は 信時 潔作曲 【女人和歌連曲】
「海ゆかば」で著名な 信時 潔(18871965)さんは大正・昭和時代の日本の作曲家、音楽学者、チェロ奏者。
全10曲のうち、私たちが選んだ6曲をお聴きいただきます。曲目は、序歌 いつの世か、あかねさす、こしかたを、わがそでは、めぐりあひて、有馬山。

 Ⅱ部は 【パイプオルガンと共に】
フランスの作曲家ガブリエル・フォーレが1865年に作曲した「ラシーヌの雅歌」、アイルランドの民謡「ロンドンデリーの歌」を「楽器の王様」と言われるパイプオルガンの演奏でしっとりと、また、中島みゆき作詞作曲「麦の唄」をピアノ演奏で力強く、メッセージを込めて歌います。
また、亀井 優さんのパイプオルガン独奏もお楽しみに。 

Ⅲ部は 岸田衿子詩、千原英喜作曲【南の絵本】
岸田衿子(19292011)さんは日本の詩人・童話作家。
曲目は、だれも いそがない村、南の絵本、アランブラ宮の壁の、冬の旅、てがみ。 

秋の訪れとともに、私たちの演奏会をどうぞお楽しみください。みなさまお誘いの上ご来場いただきますように、団員一同、心からお待ち申しあげております。
 

(コンサート委員長:佐藤智子 記)


強化練習(2021. 7. 31〜8.1)

     



   731日、81日は演奏会に向けた強化練習でした。

まん延防止等重点措置のさなか、練習会場もなかなか取れず、なんとか宝塚市雲雀丘倶楽部のホールをお借りでき、強化練習を行うことができました。ホールの窓を開けしっかり換気、椅子や机の消毒に加えOCMマスクを着用し個々人の感染予防対策を徹底、過密を避けて短時間集中型で練習を行いました。


練習では、当間先生の指導の下、沖田先生のピアノ伴奏により、みるみる曲の情景が立体化されていきます。

ピッチを正確に。一つ一つの言葉がわかるように大切に。ユニゾンを美しく・・・・

と厳しい指導が続きます。団員もみな真剣そのものです。


私は、基本的な演奏技術をしっかり練習しなければなりません。その上で今回の演奏で気を付けていることは、意味をわかって歌うこと、そして、聞いていただく方に情景を思い描けるように伝えることです。


『南の絵本』(岸田衿子先生作詞  千原英喜先生作曲)について
「あの丸木橋を渡るとだれもいそがない村がある・・・・・」

~緑の森から一歩踏み出すと、広い草原に、煙突のある平屋の小さな家がぽつんぽつんと建っている。日差しは柔らかく、さわやかな風が吹きとても気持ちがいい。

目の前には遠くの山から静かに流れてくる小川がせせらぎ、そののどかな村に入るため丸木橋をゆっくりゆっくりたどっていく・・・~

絵本の風景をお伝えできるように、私なりにいろいろイメージしながら歌うように練習しています。


次に『女人和歌連曲』(信時 潔先生作曲)について

和歌は、日本文学の中で女性が最も活躍した分野と言われ、多くの素晴らしい歌が残されています。


「あかねさす むらさきのゆき しめのゆき 野守りはみずや 君が袖ふる (額田王)」

現代語訳:紫草の生えているこの野原を、あちらに行きこちらに行き、野の番人が見とがめるではありませんか。あなたがそんなに私に袖をお振りになるのを。

この歌の前書きには、「大海人皇子が蒲生野で狩りをしたときに、額田王が詠んだ歌」と記されています。額田王は飛鳥時代の歌人です。大海人皇子(のちの天武天皇)と結婚をして子どもをもうけていましたが、この歌を詠んだときには、大海人皇子とは別れて、天智天皇(大海人皇子のお兄さん)と恋人関係にありました。 宴会の席で額田王は、大海人皇子との昔の関係を話題にして1句詠んだのです。

私は、万葉の宮廷でのおおらかな宴の様子を思い浮かべ、しっとりとした曲の中にも、ほほえましく朗らかな響きが必要かなという気持ちで練習しています。


次に、源氏物語で有名な紫式部の和歌を一首

「めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半(よは)の月かな」

現代語訳:せっかく久しぶりに逢えたのに、それが貴女だと分かるかどうかのわずかな間にあわただしく帰ってしまわれた。まるで雲間にさっと隠れてしまう夜半の月のように

式部の父の藤原為時が越前に赴任したため、式部も20代の半ばに地方で暮らしました。今のように交通も発達しておらず、電話もテレビもない平安時代。都を離れて遠国の越前で暮らすのは、相当な淋しさがあったのでしょう。

雲に隠れてしまう月に、再会した幼友達とつもる話もできずに帰った友を重ねている、式部の寂しい気持ちを想いながら歌うようにしています。

   

演奏会まであと40日となりました。

宝塚ベガホールに、りんどうの女声合唱が織りなす美しい調べが響き渡り、皆さまに幸せなひと時をお届けできますよう、演奏会にむけて、曲に心を添わせ、ていねいに練習を積み上げていきたいと思います。

演奏会にお越しいただくのをお待ちしています。
        

  (ソプラノ :  小川 ひろみ 記)                  

 



総会(2021. 2. 12)

2月12日に2021年度の総会が開かれました。新年度のスタートです。 

コロナ緊急事態宣言下の時間の制限もあり、先に「南の絵本」を練習し慌ただしく総会に移りました。恒例の発声、楽譜、衣装会計、続いて1年間の活動、コンサートの活動が報告され、承認されました。その後、当間先生、沖田先生がお見えになり、本会計、コンサート会計の報告がありました
。昨年よりメンバーが増えた事で少し余裕のある会計報告でした。そして今年度の役割分担から年間行事を確認しながら順次説明されました。主なものとして、新年度の役割分担の簡素化に伴うパートマネージャーの廃止や、会則第9条の改正(代表任期)等の報告がありました 

昨年はコロナ禍で思う様に練習が出来なくなり、先が見えない状況の中、幸いにして10月に無事演奏会を開催することが出来(マスク着用)、お客様に喜んで頂けたこと等、思い出されました。又、りんどうが大切にしている行事である訪問演奏が昨年、今年となくなり、来年には是非実現したいと思います。

今年も活動を円滑に進め、演奏会に向かって前向きに練習をして参りたいと思います。今年の第35回定期演奏会は、9月11日(土)宝塚ベガホールにて開催いたします。

団員募集中です。これからコーラスを始めようと思われている方、大歓迎です。見学にお越しください。

(ア
ルト: 今村  とも子 記)                  

                                                           


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